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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【4253】関乃井 大吟醸 斗瓶採り 生貯蔵 しずく酒 まる井(せきのい)【青森県】

2020.6.28 22:14
青森県むつ市 関乃井酒造
青森県むつ市 関乃井酒造

【日本酒研究会月例会 全3回の②】

 足掛け14年目に突入している日本酒研究会月例会。毎月欠かさず足掛け14年も続けている異業種飲み会は、全国でもそうざらにはないとおもわれる。そんな酒好きの会だが、会場に使っているM居酒屋側にトラブルがあり、いつものように6種類を飲んだのだが、当連載にまだ取り上げていない酒は3種類だけだった。今回は、その3種類を紹介する。

 トップバッターは「彗 純米 直汲み HALLEY」。そのあと、「大天狗」「西條鶴」と飲み進め、4番目にいただいたのは「関乃井 大吟醸 斗瓶採り 生貯蔵 しずく酒 まる井」だった。関乃井酒造のお酒は当連載でこれまで、「祈水 吟醸」(当連載【2772】)1種類を取り上げている。

 青森県むつ市の蔵ということは、本州最北端の蔵だ。北端、南端、東端、西端…なんだか、特別のようなものを飲む気持ちになり、わくわくする。では、いただいてみる。

 酒蛙「ずいぶん、さらっとした口当たりのお酒だ。ほのかな旨みが漂う淡麗酒だ」
 SI「俺もそう思った」
 H 「言われてみれば、そう思う」
 Y 「吟醸香がしないような気がする」
 酒蛙「吟醸香を抑えているかも。上品な吟醸香をほのかに感じる。総じて水の如し。非常にきれいなお酒だ」

 蔵のFacebookはこの酒を「華やかな香りと優しい旨み」と紹介しているが、わたくしたちは「華やかな香り」には感じなかった。瓶のラベルのスペック表示は「アルコール16度、原材料 米(国産)米麹(国産米)醸造アルコール、精米歩合40%、製造年月20.02」にとどまり、使用米の品種名が非開示なのは残念だ。

 さて、この酒は「斗瓶採り」であることを強調している。しかし「斗瓶採り」は、一般には分かりにくい言葉だ。日本酒の情報サイト「SAKETIMES」が、「斗瓶採り」について解説しているので、以下に転載する。

     ◇

 日本酒は、米・米麹・水を酵母によって発酵させて造ります。こうしてできあがったものを醪(もろみ)と呼ぶのですが、この醪を"搾る"ことで液状部分と固形成分に分けると、日本酒ができあがります。 
 そして、醪を搾って抽出するお酒を「斗瓶(とびん)」と呼ばれる容器で少しずつ集める方法のことを「斗瓶取り」といいます。
 斗瓶取りは一般的に、「酒袋」という大きな布袋に醪をいれ、それを吊るすことで、外圧ではなく醪そのものの重みによって自然と滴り落ちるお酒を集める際に用いられます。この方法でとれるお酒は少量のため、高級酒などに用いられることが多いです。
 このように醪を搾る作業のことを上槽(じょうそう)といい、この工程を経ることで初めて清酒ができあがります。ちなみに、上槽をしないお酒は、酒税法の区分では"清酒"ではなく"どぶろく"になるんですよ。
 また、斗瓶取りには様々な呼称があります。よく耳にするのは「斗瓶囲い」。また、袋を吊るして搾ることは「袋吊り」「吊るし酒」、袋からお酒が滴る様子から「雫酒」「雫取り」などと呼ばれたりします。同じの工程でも、蔵ごとにその呼び方が違うのは興味深いですね。
 また、大きなタンクを使用するのと比べて
・空気に触れる量が少ない
・火入れ後の冷却期間が短時間ですむ
・瓶ごと冷蔵庫に入れられる
など、貯蔵に関してのメリットもあります。

    ◇

 酒名および蔵名「関乃井」の由来について、コトバンクは、以下のように説明している。「酒名は、漢詩『酒香偏入夢(酒の香とともに夢に入り)花落又関情(花は 既に落ちてまた心にかかる)』の『関情』(心にかかるの意)と井戸水の『井』を合わせて 命名」

酒蛙

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