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文化

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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【4248】晴雲 SAKURA 特別純米(せいうん)【埼玉県】

2020.6.22 16:10
埼玉県比企郡小川町 晴雲酒造
埼玉県比企郡小川町 晴雲酒造

【B居酒屋にて 全4回の①】

 当連載「日本酒津々浦々」は、原則として同じ酒を2回載せることはしていない。ごく例外的に2回載せたものが2種類ほどある程度だ。このため常日ごろ、飲んだことがない酒を求めている。このB居酒屋は、わたくしが飲んだことがない酒が冷蔵庫に入っていることが多いので、必然的にしばしば“取材”に訪れることになる。

 今回、最初に選んだのが「晴雲 SAKURA 特別純米」だった。晴雲酒造の酒は当連載でこれまで、2種類取り上げている。今回の酒は、ラベル絵から想像して、さらっとしたやさしい酒質かな、と考え、トップバッターに選んだが、けっこうしっかりした味わいのお酒だった。

 やや濃醇で、甘旨酸っぱい味わい。これが第一印象。ふんわりやわらかな口当たりだが、ボディー感たっぷり。昭和的熟成感的クラシカル香味が、ちょっと鼻腔をくすぐる。中盤から余韻にかけては辛みが前に出てくる。さくら酵母を使っているとのことだったので、フルーティーな香りを予想したが、見事に裏切られた。果実感はあまり感じられなかった。最初のうちは甘旨酸っぱい味わいだったが、飲み進めているうちに、酸が影をひそめ、甘みと辛みを感じる味わいとなった。総じて、やや力強いお酒に感じた。

 瓶のラベルに書かれているキャッチコピーは、「桜から見つかった酵母で醸したお酒」。そして、以下のようにこの酒を紹介している。「東京農業大学で分離された さくらの花酵母 ほんのり甘くさわやかな味わい 冷でそのまま・オンザロック」

 ラベルのスペック表示は「原材料名 米(国産)米こうじ(国産米)、アルコール分15度、精米歩合60%、製造年月02.2」にとどまり、使用米の品種名が非開示なのは残念だ。

 酒名および蔵名「晴雲」の由来について、ウェブサイト「『日本の名酒』自宅にいながら蔵元巡りの旅」は、以下のように説明している。

「『晴雲』の命名は、初代中山徳太郎が富士山登拝の折り、山頂に立った途端に雲が切れ、一変した景色と、己の晴れ晴れとした心境を、『仰ぎ見れば心も空か、すみわたる ああ晴雲』と詠んだことから、晴雲の名の由来と云われているそうです」

酒蛙

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