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文化

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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【4228】ゆきおんな Ohmine Junmai 3grain【山口県】

2020.5.20 14:31
山口県美祢市 大嶺酒造
山口県美祢市 大嶺酒造

【S居酒屋にて 全12回の①】

 仕事で知り合った飲み仲間TとA、そしてわたくしと元同僚のW。この4人で飲み会を開いた。場所は銀座のS居酒屋。キャパが大きく、置いている酒の種類も非常に多い。フロアマネージャーのような方は酒にめっぽう詳しい。酒の勉強をするのにもってこいの店だ。お酒はフロアマネージャー的なSさんにすべてお任せだ。

 トップバッターは、「ゆきおんな Ohmine Junmai 3grain」。大嶺酒造の酒は当連載でこれまで、2種類を取り上げている。造りを再開してまだ間もない蔵だが、お酒の出来栄えは素晴らしく、わたくしは高く評価している。さて、今回のにごり酒はどうか。いただいてみる。

 T 「しゅわしゅわが来る。これ、うんめぇ~!!!」
 酒蛙「舌を発泡ガスがピリピリ刺激する。うすにごりらしいシルキー&ミルキータッチが心地よい」
 W 「すんげぇフルーティー。潔いキレ」
 酒蛙「酸がフレッシュ。甘旨みも良く出ている。甘旨酸っぱい味わい。きれい感・上品感がある口当たり」
 A 「美味しいですね~♪」
 酒蛙「酸が非常にチャーミング。非常にさわやかなお酒。余韻に若干、辛みがあるので、甘ったるくならず、いい感じのさばきとなっている。これは旨い」

 今回、「ゆきおんな」のイラストラベルのお酒を出すにいたった理由について、以下のように説明している。また、味わいについても以下のように紹介している。

「『大嶺酒造 / Ohmine Shuzou』が30年前に出逢ったのは、とあるエッチな日本酒イラスト。その古い記憶をもとに人気イラストレーター・たなかみさきと企画したのが、現代版エッチな日本酒コレクション『ゆきおんな』です。古き良き日本を大切に想う『大嶺酒造 / Ohmine Shuzou』と、お酒、歌謡、哀愁をこよなく愛しそれらが作品の中で色気を匂わせ、エッチでキュンとするイラストで人気を博すたなかみさき。両者の持ち味となるどこか懐かしい日本らしさに、冬の切なさと愛しさを感じさせるちょっとエッチな世界観が加わり、この冬限りの特別なコラボレーションが実現しました。
 720mlと1800mlでご用意した『ゆきおんなにごり』は、マスカットのような甘酸っぱさの中に『ゆきおんな』をイメージしたニゴリとお米の旨味が複雑に絡み、セクシーで忘れられない日本酒に仕上がっています。ちょっとエッチなイラストを酒のツマミに、この季節にぴったりの日本酒「ゆきおんなにごり」をお楽しみください」

 瓶のスペック表示は「アルコール分14.5%(原酒)、精米歩合58%、原料米 山田錦100%、原材料名 米(国産)米麹(国産米)」。

 味は文句なく旨いお酒だが、酒名の一部「3grain」の意味がさっぱり分からない。直訳すると「3粒」。これまた分からない。イラっとくる。自分たちだけ分かる酒名をつけてはいけない。そのような名を付けるときは、裏ラベルで説明すべきだ。

 前述したように、この蔵は復活蔵だ。そのコンセプトについて、蔵のホームページは以下のように説明している。

「私達は農業と地域資源を軸に地域の未来へ繋がる産業に成ればと、2010年に50年以上休眠状態だった大嶺酒造を復活させました。当初は日本酒を取り巻く環境も決して良いとは言えず、『なぜあえて日本酒なんだ?』と疑問の声が多くあったのも事実です。主たる基幹産業の少ない地域にとって、将来に繋がる産業を創出することは地域の未来にとって非常に重要で、無謀とも思える『酒造復活』も小さな地域農業をダイナミックな経済活動へ変える力が十分にあると私達は信じていました。日本酒や農業には長い歴史と共に培われてきた高度なノウハウがあります。私達は文化や伝統を最大限に尊重し、現代の技術をもって先人達の成しえなかった日本酒を創造したい。現状や過去のレシピに満足せず日本酒の研究を日々の楽しみとし、醸造に情熱と好奇心を持って地域の気候とアイデンティティを表現するような日本酒を創り続け、この度の私達の行動がこれからの日本の伝統や文化と成れば幸いと考えています」

酒蛙

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