メニュー 閉じる メニュー
文化

文化

日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【4201】十四代 槽垂れ 角新 本生・原酒 純米吟醸(じゅうよんだい かくしん)【山形県】

2020.3.31 21:44
山形県村山市 高木酒造
山形県村山市 高木酒造

【日本酒研究会月例会 全4回の④完】

 足掛け14年目に入った超長寿飲み会「日本酒研究会」(会場はM居酒屋に固定している)。大層な会名だが、単なる飲み会。異業種間交流にもかかわらず、1回も欠かさず、こんなに長い間月例会を続けるとは、やはりみなさん、酒が好きだからだろう。

「まんさくの花」「加茂川」「土田」に続いて最後4番目にいただいたのは、「十四代 槽垂れ 角新 本生・原酒 純米吟醸」だった。高木酒造の酒は飲む機会が多く、当連載ではこれまで、15種類を取り上げている。このうちほとんどが「十四代」だ。「十四代」は、言わずと知れた、地酒日本酒トップ銘柄の一つ。ざっくり言うと、フルーティーな旨口酒(辛口と甘口の中間)で、高レベルの安定性を誇っている酒、というイメージだ。さて、今回のお酒はどうか。

 グラスに注ぐと、周囲に吟醸香が華やかに広がる。みんな、「お~、香る、香る。ここまで香りが来た」と盛り上がる。

 酒蛙「メロンを思わせる甘やかな香りだ。フルーティー&ジューシー」
 Y 「甘い」
 H 「うん、甘い」
 M 「美味しい」
 酒蛙「甘旨みとチャーミングな酸を感じる」
 SI「なんという旨さ。畏れ入りました」
 酒蛙「ふくよかで、やさしく、やや軽めの口当たり。甘み、旨み、酸のバランスが良い。上品感がある。高いレベルの酒。飲んですぐ分かる。実に旨い」

 “規格外の旨さ”に、みんな言葉少なになる。メンバーの、長年の傾向をみると、極端に旨い酒と、極端に不味い酒を飲んだとき、みんなの口数がかなり減る傾向にある。みんなの舌は正直なのだ。

 瓶の裏ラベルは、この酒を「槽口から垂れ出た雫をそのまま生詰めしたフレッシュで爽快感溢れる薫る新酒」と紹介している。裏ラベルのスペック表示は「原材料名 米(国産)米麹(国産米)、精米歩合50%、原料米 国産米100%使用、アルコール分15度、製造年月2019.12」にとどまり、使用米の品種名が非開示なのは残念だ。

 気になるのは酒名の副題的存在の「角新」の意味。この蔵は、ホームページを持っていないので知りようがない。瓶の裏ラベルにでも説明してくれれば、飲み手としては助かる。ネット情報には「十四代では、生酒を角新という」との記述があるが、はて、さて・・・。

 酒名「十四代」の由来について、ウィキペディアは以下のように説明している。

「高木酒造では、長らく『朝日鷹』が代表銘酒だった。『十四代』はかつて、特別の古酒だけに付けていた。現在の『十四代』は、14代目・高木辰五郎から15代目・高木顕統へと受け継がれ、杜氏として初めて完成した酒に『十四代』と命名した。代替わりの頃、日本酒は『淡麗辛口』が人気だった。父親から蔵の継承を打診される直前、顕統は福島県の東山酒造(後に廃業)の、米のうまみが感じられる『写楽』という日本酒を飲んで衝撃を受け、『芳醇旨口』と表現される『十四代』の開発につながった」。

 また、日本の名酒事典は「主力となる『十四代』は平成5(1993)年より販売された新しい銘柄。酒名は当主が14代目にあたることから命名された。東京で酒造を学んだ15代目が、ベテラン蔵人に支えられ、古い製法にこだわらず自らの造りたい酒を信じるままに造ったところ、その酒が高く評価され、主要銘柄となった」と説明している。

 15代目高木顕統さんが、父である14代目高木辰五郎さんを尊敬して名付けた、と言われている。

酒蛙

関連記事 一覧へ