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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【4199】加茂川 純米吟醸 生酛 かく七 八起(かもがわ かくしち やおき)【山形県】

2020.3.29 21:20
山形県西置賜郡白鷹町 加茂川酒造
山形県西置賜郡白鷹町 加茂川酒造

【日本酒研究会月例会 全4回の②】

 足掛け14年目に入った超長寿飲み会「日本酒研究会」(会場はM居酒屋に固定している)。大層な会名だが、単なる飲み会。異業種間交流にもかかわらず、1回も欠かさず、こんなに長い間月例会を続けるとは、やはりみなさん、酒が好きだからだろう。

 トップバッター「まんさくの花 巡米70 愛山編 30BY」に続いて店主が持ってきたのは「加茂川 純米吟醸 生酛 かく七 八起」だった。加茂川酒造のお酒は、当連載でこれまで、「久保桜 純米吟醸」(当連載【2905】)1種類だけを取り上げている。さて、いただいてみる。

 酒蛙「さらっとした軽めの口当たり。生酛造りだけど、きれい感がある酒だ」
 K 「酸っぱい」
 SI「酸があり、これはこれで上等だ」
 M 「飽きが来ない酒だ」
 酒蛙「香りは抑えているが、ほのかに漬物っぽい、いかにも生酛酒という印象の酒だ。甘旨みあり、酸もあるが、いずれも強い味ではなく、さらりとした口当たりの中に感じられる味わい。そして微妙な複雑旨み。余韻は酸。キレ良し。旨い! 飲み飽きせず飲み続けられる」
 SA「これ、おいしい。ぬる燗いいかも」

 SAの“ひとりごと”を受け、即、燗酒を試してみることにした。これぞ、研究会の本領発揮だ。燗酒ができてきた。推定温度はおよそ45℃。ぬる燗~上燗の温度帯だ。いただいてみる。

 酒蛙「おおおっ、酸がものすごく立ってきた。すごい」
 H 「お~っ!!!!!」
 SA「美味しい」
 SI「温度が違うと、酒の味はこんなにも違うのか!」
 M 「予想以上に酸が出てきた」
 酒蛙「燗酒にしたら、甘みも出てきた」
 Y 「旨みも出てきた」
 酒蛙「冷酒のときはさらっとした酒だったけど、燗酒にしたら、いろんな味がでてきたね。この酒、燗酒にするとかなりいいね」

 瓶のラベルのスペック表示は「アルコール分15度、原材料 米・米こうじ、精米歩合55%、原料米 山形県産出羽の里米100%使用、製造年月19.4」。使用米の「出羽の里」は、山形県農業総合研究センター農業生産技術試験場庄内支場が1994年、母「吟吹雪」(その母は山田錦、その父は玉栄)と父「出羽燦々」(その母は「美山錦」、その父は「華吹雪」)を交配、育成と選抜を繰り返し品種を固定。2005年に命名、2007年に種苗法登録された新しい酒造好適米だ。

 ところで、加茂川というと京都市を流れる川として著名だ。それがなぜ、山形県の酒蔵の名になっているのだろうか。これについて、複数の酒屋のウェブサイトは「創業は、寛保元年(1741年)のことです。銘柄名『加茂川』は、京からの流れを汲むことに由来しています。城主鮎貝氏とともに白鷹の地に入り、酒造りを始めました」と説明している。複数のウェブサイトといっても文章は同じなので、出所は一つで、ほかはコピー&ペーストとおもわれる。

 一方、酒名ウェブサイト「『日本の名酒』自宅にいながら蔵元巡りの旅」は、「酒名は、かつての当主が鶴岡にあった酒蔵『加茂川』に奉公に出て、そこからのれん分けされたことに由来しているそうです」と説明しており、説が分かれている。

酒蛙

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