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文化

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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【4185】豊盃 純米大吟醸 生 おりがらみ(ほうはい)【青森県】

2020.3.18 13:33
青森県弘前市 三浦酒造
青森県弘前市 三浦酒造

【T居酒屋にて 全3回の③完】

 古くからなじみのT居酒屋。気持ちの良い店だが、店の親方が、我が軍の大天敵というか森羅万象わたくしの一番嫌いな阪神の大ファンとあって、小競り合いもしばしば。よって、しばらく足が遠のいていた。しかし、シーズンオフになってから再び足が向かうようになった。

 この店は、酒の顔ぶれが常時固定スタイルをとる。一方わたくしは、「日本酒津々浦々」の取材のためには、できるだけ多くの種類を飲みたい。このスタイルの違いも、足を遠ざけた要因の一つである。最大の要因は嫌阪神だが。

 さて、お酒は「楯野川」「陸奥八仙」と飲み進め、最後3番目にいただいたのは、「豊盃 純米大吟醸 生 おりがらみ」だった。三浦酒造のお酒は飲む機会が多く、当連載でこれまで、26種類を取り上げており、このうち20種類が「豊盃」。「豊盃」には、香り立つ旨口酒、というイメージを持っている。今回のお酒はどうか。いただいてみる。

 メロンとリンゴを一緒にしたような果実香が、やや華やか。味わいは、ひとことで言うと、ミルキーな果実味。甘旨みあり、酸も出ており、やや軽めで、非常に飲みやすい。フレッシュ感あり。穏やかな酒質で、キレも良い。いやはや、旨いのなんの。びっくりしたので、店の親方に「これ、旨いよぉ~!」と言ったら、親方は右手の親指を立て、“OKポーズ”。それにしても、純米大吟醸の「おりがらみ」とは珍しい。

 瓶のラベルのスペック表示は「アルコール分15度、原材料名 米(国産)米麹(国産米)、精米歩合49%、製造年月2020.2」にとどまり、使用米の品種名が非開示なのは残念だ。

 酒名の「豊盃」は、酒造好適米品種「豊盃」にちなむ。「豊盃」は、青森県農業試験場が1967年、母「古城錦」(その母は五百万石)と父「レイメイ」(主食用米)を交配、1976年に命名された。現在は、契約栽培で、この三浦酒造しか使用していない。1976年当時の青森県知事竹内俊吉氏の地元(旧・木造町、現・つがる市)の津軽民謡の「ホーハイ節」から、当て字で「豊盃」と命名された。ラベルの字も竹内さんの筆による、とされている。

酒蛙

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