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文化

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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【4166】乾坤一 純米 うすにごり 生(けんこんいち)【宮城県】

2020.3.4 17:12
宮城県柴田郡村田町 大沼酒造店
宮城県柴田郡村田町 大沼酒造店

【Z料理店にて 全4回の②】

 夕方、近所のZ料理店へ。ここの店主は、わたくしが飲んだことがないであろう酒を取り寄せてくれるので、その好意にこたえ月1回のペースで暖簾をくぐることにしている。店主はMLB、NPB、社会人野球、大学野球、高校野球に詳しく、わたくしは彼と野球の話をするのが好きだ。店主も、わたくしと野球の話をするのが好きなようで、いつも、店主の定位置の向かいのカウンター席を用意してくれる。ただ、ひいき球団は、店主はジャイアンツとホークス、わたくしはベイスターズ。全然違う。だから、しょっちゅう牽制球が飛び交う。

「高砂 山廃 純米吟醸 山田錦」に続いて、2番目に選択したのは「乾坤一 純米 うすにごり 生」だった。「乾坤一」は、当連載でこれまで、5種類を取り上げている。「乾坤一」には個人的に、ケレンの無い、辛口系の酒という好印象を持っている。さて、今回のお酒はどうか。

 Z店の親方は、酒については全くといっていいほど私見を言わないが、この酒にだけは「これは美味しい。非常に美味しいよ」と意見を言ったので、言われたわたくしはびっくりした。しかし、親方が言ったのは本当だった。

 香りほのか。シルキーでやわらか、やさしい口当たり。フレッシュ感たっぷり。旨みと酸があり、甘旨酸っぱい味わい。酸がさわやか感を演出する。余韻は苦み。けっこうジューシーなお酒。非常に旨い。う~ん、旨い。飲み飽きしないので、ずっと飲んでいたくなるお酒だった。

 瓶の裏ラベルは、このお酒を以下のように紹介している。

「上品で繊細な味わいが特徴的な、宮城県を代表するお米『ササニシキ』。その美味しさを一番に感じられる、新米で醸しました。瑞々しくもキレのある今だけの味わいをお楽しみ下さい」

 裏ラベルのスペック表示は「原材料名 米(国産)米麹(国産米)、精米歩合60%、使用米 宮城県産ササニシキ100%、アルコール分16度、製造年月2019.12」。

「ササニシキ」は宮城県立農業試験場古川分場が1953年、母「ハツニシキ」と父「ササシグレ」を交配。選抜と育成を繰り返し、品種を固定。1963年に命名された主食用米。食味に優れ、1985年から1993年までの9年間、作付面積が全国2位だった(ちなみに1位はコシヒカリ)。現在はその座を「ひとめぼれ」に譲った。

 酒名「乾坤一」の由来について、日本の名酒事典は「乾坤一擲、運命を賭けてのるかそるかの勝負をするという意味で、初代宮城県知事・松平正直の命名といわれている」と説明している。

酒蛙

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