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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【4158】刈穂 山廃純米 原酒 番外品 +21(かりほ)【秋田県】

2020.2.29 21:27
秋田県大仙市 秋田清酒
秋田県大仙市 秋田清酒

【T居酒屋にて 全3回の③完】

 あることをするため、「酔鯨 純米吟醸 高育54号」をテイスティングする必要があった。ということで、この酒を常備しているT居酒屋へ。この店は、我が天敵・阪神タイガースの巣窟のため足が遠のいていたが、必要に迫られて、久しぶりに顔を出す。まずこの酒をいただいたが、当連載【2598】で紹介済みなので、ここではテイスティング結果は掲載しない。

 その次は「刈穂 純米 あらばしり 総槽掛け搾り生酒」「裏陸奥男山 超辛純米 無濾過生原酒」と飲み進め、最後4番目は「刈穂 山廃純米 原酒 番外品」だった。

「刈穂」は飲む機会が非常に多い酒で、当連載でこれまで、16種類を取り上げている。しっかりした味わいで安定感のある辛口酒、というイメージを勝手に持っている。今回のお酒はどうか。いただいてみる。辛口酒が多い「刈穂」の中でも、今回の酒は瓶の肩ラベルに「日本酒度+21」とうたっている、ウルトラ超辛口数値。+21なんてお酒は、そうめったにない。興味津々でいただいてみる。

 第一印象は、分厚い、強い、辛い、キレが良い。余韻は辛みが長く続く。若干クラシカル香味がいる。甘み無し。旨みがあり。飲み進めていくと、次第に辛みが増していく。ただ辛いだけのドライ酒と違い、旨みがあるのがいい。旨みがあるので日本酒度+21という数値ほどには辛さを感じなかった。日本酒度+21の辛さを体感的によく知らないくせに、「日本酒度+21という数値ほどには辛さを感じなかった」と書くのは変だが、そこは感覚的にご理解いただきたい。

 瓶のラベルのスペック表示は「製造年月2018.9、アルコール分19度、原材料名 米(国産)米麹(国産米)、精米歩合60%」にとどまり、使用米の品種名が非開示なのは残念だ。また、アルコール分19度とは、ド迫力だ。飲んだ一口目で「強い」と感じたのも当然の数値だ。

 ラベルの表示は「醸造元 刈穂酒造、製造者 秋田清酒」と分かりにくい。これについて「日本の名酒事典」は「刈穂酒造は出羽鶴酒造(慶応元年創業)の兄弟会社として大正2年に創業。昭和47年に出羽鶴酒造、刈穂酒造、京野酒造店の3社で秋田清酒を設立、瓶詰めと販売を一括するようになった」と説明している。

 酒名「刈穂」の由来について、蔵のホームページは以下のように紹介している。

「刈穂の酒名は、飛鳥時代の天智天皇(626年-671年)の和歌『秋の田のかりほの庵の苫をあらみ我が衣手は露にぬれつつ』に由来します。この詩は田畑を耕す農民の生活を思いやった和歌といわれており、酒造りをするものにとって深い意味を持っています」

酒蛙

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