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文化

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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【4151】東京 純米吟醸 無濾過生原酒(とうきょう)【東京都】

2020.2.22 22:20
東京都東村山市 豊島屋酒造
東京都東村山市 豊島屋酒造

【日本酒研究会月例会 全6回の③】

 足掛け13年にもおよぶ超長寿飲み会「日本酒研究会」。大層な会名だが、単なる飲み会。異業種間交流にもかかわらず、1回も欠かさず、こんなに長い間月例会を続けるとは、やはりみなさん、酒が好きだからだろう。

「明日の日本を語る酒」「聖泉 純米」と飲み進め、3番目にいただいたのは「東京 純米吟醸 無濾過生原酒」だった。「ん? 見たことがないラベルだな」と言ったら、店主がすかさず「豊島屋さんとこのお酒です」。あ、そうか。「屋守」を醸している蔵じゃないか。当連載はこれまで、豊島屋酒造の酒を13種類取り上げており、うち11種類が「屋守」、2種類が「金婚」。濃醇で酸が立つイメージの「屋守」は好きな銘柄の一つ。どれを飲んでも美味しく、飲み手を裏切らない、という印象を持っている。

 さて、今回のお酒の裏ラベルを見たら、「企画 東京小売酒販組合青年会」と書かれている。要するに、東京の酒屋さんの青年部のPB商品だ。この商品を世に出す理由について、ラベルにも組合のホームページにも一切書かれていない。ただ一つ、東京町田市の酒屋さん「さかや栗原」のホームページはこの酒を紹介するに際し「【TOKYO 2020】いよいよ来年は東京オリンピック開幕! 五輪にむけ、東京のお酒はいかがでしょうか」と書いている。つまり、五輪客に東京地酒として売り出そう、という作戦のようだ。しかし、だとしたら、組合のホームページで大々的にPRしても良さそうなものだが・・・。せっかくつくっても、連係プレーがとれていないとすれば、とても残念なことである。さて、いただいてみる。

 酒蛙「甘みがくる。この甘みはくどくなく、さらっとした甘み。香りは適度」
 F 「飲みやすい」
 酒蛙「アミノ酸的な味わい。酸が良く出ている。軽快感がある。重厚感のある『屋守』のイメージとは違うなあ。白ワインを意識して造ったのかなあ」

 瓶の裏ラベルのスペック表示は「アルコール分16度、原材料名 米(国産)米麹(国産米) 国産米100%使用、精米歩合55%、日本酒度0~-1、酸度1.4、製造年月2019.04」にとどまり、使用米の品種名が非開示なのは残念だ。

 瓶の封緘ラベルは「かなしいもうれしいこともこのまちで ねむっておきてわらいとばした」。なんのこっちゃ、だ。

 蔵名「豊島屋酒造」の由来について、蔵のホームページは以下のように説明している。「今から420年前(1596年)に江戸の神田鎌倉河岸で、初代豊島屋十右衛門が酒屋兼一杯飲み屋の商いを始め、大勢の人びとが集る場として大変繁盛したようです。また、十右衛門は江戸では草分けとなる白酒の醸造を始め、大いに賑わいました。それが現在の豊島屋酒造の礎となりました」

酒蛙

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