メニュー 閉じる メニュー
文化

文化

日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【4136】七賢 純米 生酒 なま生(しちけん)【山梨県】

2020.2.8 17:38
山梨県北杜市 山梨銘醸
山梨県北杜市 山梨銘醸

【B居酒屋にて 全4回の②】

 当連載「日本酒津々浦々」は、原則として同じ酒を2回載せることはしていない。ごく例外的に2回載せたものが2種類ほどある程度だ。このため常日ごろ、飲んだことがない酒を求めている。このB居酒屋は、わたくしが飲んだことがない酒が冷蔵庫に入っていることが多いので、必然的にしばしば“取材”に訪れることになる。

 トップバッター「金陵 月中天 無濾過 純米 加水一火」の次にいただいたのは「七賢 純米 生酒 なま生」だった。「七賢」はずいぶん多くの種類を飲んでいる、という印象だが、当連載では5種類しか取り上げていなかった。印象が強いお酒なのだろう。さて、今回のお酒をいただいてみる。

 甘い。これが、第一印象。しかし、砂糖のようなただ甘いのではなく、果実的な甘さ。ジューシーで南国フルーツ的な甘さなのだ。フレッシュな果実香が華やぐ。日本酒を飲んでいる、というよりトロピカルジュースのアルコール飲料をを飲んでいるような印象だ。ふくよか、やわらかな口当たり。味にふくらみがあり。とろみあり。酸がじわじわ出てきて、余韻は辛みと軽い苦み。

 瓶の裏ラベルは、この酒を以下のように紹介している。

「名水の里・白州にて、南アルプス甲斐駒ヶ岳の伏流水で醸した純米生酒です。口の中に広がる米の旨みと鼻を抜ける爽やかな香りを大切にし、すっきりした喉越しで、やや辛口の味わいに仕上げました」。やや辛口とは驚きだ。余韻に辛みは感じたが、わたくしの口には辛口には感じなかった。また、蔵のホームページは、この酒のタイプとして「軽快でなめらか」と紹介している。

 瓶の裏ラベルのスペック表示は「原材料名 米(国産)米麹(国産米)、精米歩合70%、アルコール分16度、製造年月2019.09」にとどまり、使用米の品種名が非開示なのは残念だ。しかし、蔵のホームページは使用米を「ひとごこち、あさひの夢」と開示している。

「ひとごこち」は、長野県農事試験場が1987年、母『白妙錦』と父『信交444号』を交配。育成と選抜を繰り返し品種を固定、1997年に品種登録された酒造好適米。

「あさひの夢」は、愛知県農業総合試験場作物研究所が1985年、母「あいちのかおり」と父「母『月の光』と父『愛知65号』の子」を交配。育成と選抜を繰り返し品種を固定、2000年に品種登録された飯米用品種だ。

 酒名「七賢」の由来についてコトバンクは、「酒名は、天保6年(1835)に信州高遠城主・内藤駿河守より『竹林の七賢人』の欄間を贈られたことにちなみ命名」と説明している。

酒蛙

関連記事 一覧へ