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文化

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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【4125】雪彦山 純米(せっぴこさん)【兵庫県】

2020.1.28 15:12
兵庫県姫路市 壺坂酒造
兵庫県姫路市 壺坂酒造

【A居酒屋にて 全7回の③】

 酒友オタマジャクシと美女軍団の飲み会が開かれた。この会は、Nオーナーの店について回り、K亭、P店と会場が変遷。今回はA店というわけだ。Nさんは唎酒師ではあるが、日本酒の海外バイヤーの仕事が本業。そして、居酒屋のオーナーを兼ねている、というエネルギッシュな方だ。ただ、生Nさんはいたってシャイ。それでいて、内に秘めた熱い思いが時々ちらっと出る好人物だ。

 一方わたくしは、日本の全現役蔵の酒を飲むことを目指しているが、一人の力では制覇は難しい。このため、複数の方々のお世話になっているが、Nさんも協力者の一人。A店で飲み会を開くたび、わたくしにとっての初蔵酒を何種類か用意してくれる。それがありがたくて、たまらない。本当に感謝、感激だ。

 トップバッターとしてNさん提供の初蔵酒「御殿桜 純米」をいただき、2番目「三笑 純米吟醸」、3番目「雪彦山 純米」は、ともに女性日本酒ライターSさん提供の、わたくしにとっての初蔵酒だ。Sさんは、Nさんからのミッションで、初蔵酒を探してきたのだ。ありがたい。感謝、感謝だ。さて、「雪彦山 純米」を室温でいただいてみる。

 ウッチー「辛口酒なんだけど、キレが良く、やさしい甘み。なんちゃって」
 酒蛙「古酒香がすこし感じられる。辛みが立ち、酸がいい感じで出ている。辛みの背後に甘旨みが感じられる」

 瓶の肩ラベルに「第9回全国燗酒コンテスト 最高金賞」と書かれている。おおっ、これは燗酒で飲みたい、飲まなければならない、飲むという“飲む三段活用”だ(うそ)。燗酒ができるまで、味を予想する。

 ウッチー「燗酒にすると甘みが増すだろうね」
 酒蛙「いや、この酒は燗酒にすると辛みが増すでしょう」

 燗酒が出来てきた。温度は推定50~55℃の熱燗帯だ。

 美女Sさん「ほのかな甘みを感じるが、強く感じるのは辛み」
 ウッチー「辛みが増した」
 美女Mさん「あ、本当だ」
 店主Nさん「燗酒の方がいいですね」
 酒蛙「辛みが増し、辛・酸・渋を主体に甘・旨の、すべての味の要素それぞれがすこし広がる」

 さらに温度を上げてもらう。今度は推定55~60℃の、とびっきり燗の温度帯だ。

 酒蛙「おおおっ、酸っぱい、酸っぱい」
 ウッチー「さっきより酸が強いね」

 瓶の裏ラベルは、この酒を以下のように紹介している。

「兵庫県産山田錦を全量使用した、当蔵の純米酒は、辛口でスッキリしたお酒です。純米でありながらふくよかな香りも感じられるお酒です。爽やかな酸味が一杯、二杯を盃を進めます。冷酒から燗までお楽しみ頂けます」

 裏ラベルのスペック表示は「原料米 米(国産)米麹(国産米)、精米歩合70%、アルコール分15度、製造年月31.4」。

 酒名「雪彦山」の由来について、蔵のホームページは「壺坂酒造は日本三彦山の一つである雪彦山系の伏流水を使用。雑味のない山の清水を使うことで米の香りを引き立て、透明感とキレのある味わいが生まれます」と説明している。

 ウィキペディアによると、雪彦山は標高915.2 m。弥彦山(新潟県)、英彦山(福岡県・大分県)と共に日本三彦山として知られる修験道の地。日本百景、ひょうごの森百選、兵庫50山、関西百名山、近畿百名山に選定されている。ロッククライミングの名所として知られている。

酒蛙

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