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文化

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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【4115】ほうらいせん しぼりたて 特別純米 生酒【愛知県】

2020.1.17 15:07
愛知県北設楽郡設楽町 関谷醸造
愛知県北設楽郡設楽町 関谷醸造

【F居酒屋にて 全13回の⑥】

 仕事を通じて知り合った、気の合う仲間たちと時々飲んでいる。かれこれもう15年くらいになる。今回は8カ月ぶりくらいの飲み会だが、SNSのグループでつながっているから、“しょっちゅう会っている感が”ある。場所はF居酒屋。店主やスタッフのお人柄が素晴らしく、気持ち良く飲めるお店だ。今回は、わたくしたちのために、さまざまな酒を用意してくれた。全部飲まなければならない。

「川鶴」「月の井」「賀茂金秀」「つきよしの」「寒菊」に続いていただいたのは「ほうらいせん しぼりたて 特別純米 生酒」だった。「蓬莱泉」を当連載はこれまで、5種類取り上げている。「蓬莱泉」には、しっかりした味わいのお酒、というイメージを持っている。今回のお酒はどうか。いただいてみる。

 T 「フルーティー」
 K 「『笑四季』のモンスーンシリーズみたいだ」
 酒蛙「やわらかな口当たり。キレが良い」
 W 「フレッシュ。キレが良い」
 T 「フレッシュさありますね」
 酒蛙「濃くて酸っぱい。旨みが良く出ている。余韻に苦みと辛み。ひとことで言うならば、旨酸っぱいお酒だ」

 なんだか、この日は甘旨酸っぱい酒が続く。いまの酒造業界のトレンドなのだろうが、たまにシャープ感のある淡麗辛口酒を飲みたくなる。

 蔵のホームページはこの酒を「今秋の新酒です。しぼりたて独特のフレッシュ感と純米ならではのコクが楽しめます」と紹介している。

 瓶のラベルのスペック表示は「アルコール分17度、精米歩合55%、原材料名 米(国産)米麹(国産米)、製造年月19.11.19」と使用米の品種名が非開示なのは残念だ。だが、蔵のホームページは以下のように開示している。「使用米 麹米:夢山水(精米歩合55%) 掛米:一般米(精米歩合55%)」

 麹米に使われている「夢山水」は、愛知県農業総合試験場山間農業研究所が1988年、母「山田錦」、父「中部44号」を交配、選抜と育成を繰り返し品種を固定。2001年に品種登録された酒造好適米。関谷醸造のホームページでは「『夢山水』は愛知農試山間試験場、県食品技術センターと関谷醸造(株)が協同研究の末開発した、山間高冷地専用の酒造好適米です」と紹介している。

 酒名「蓬莱泉」の由来について、日本の名酒事典は「元治元年(1864)創業。蔵元のある設楽町は仏法僧で有名な霊山、鳳来寺山の近くにある。酒名はその“ほうらい”に中国の伝説のユートピア“蓬莱”の字を当て、仙境の酒を表したもの」と説明している。

酒蛙

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