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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【4088】玉川 一号酵母 無ろ過生原酒 2018BY(たまがわ)【京都府】 

2019.12.24 17:26
京都府京丹後市 木下酒造
京都府京丹後市 木下酒造

【S居酒屋にて 全7回の⑦完】

 なじみのうなぎ店で日本酒を7種類飲んだあと、S居酒屋に転戦した。このパターンは、今回で5回目になる。この両店はお酒が重複することがないので、効率的にさまざまなお酒を飲むことができる。近年お気に入りの“お約束コース”だ。

「若波」「吟ダッシュ」「鶴の友」「高清水」「房島屋」「両関」「ヤマサン正宗」と飲み進め、最後7番目にいただいたのは「玉川 一号酵母 無ろ過生原酒 2018BY」だった。「玉川」は当連載でこれまで、5種類を取り上げている。「玉川」には、濃醇酸味骨太酒というイメージを持っている。しかし、今回のお酒は、そのイメージとは全く違う味わいだった。

 酒蛙「上立ち香に、昭和レトロ感的熟成感的クラシカル香味がある」
 店主「『玉川』の中で一番軽い酒です」
 F 「甘い」
 酒蛙「甘みがまず来て、すぐ辛みがくる。この辛みは強く、辛みがず~っと続く。重厚感は無い。濃醇酸味骨太酒という、これまで『玉川』に持っていたイメージと違う」
 F 「甘辛い」
 酒蛙「でしょ、でしょ! 甘みは旨みを伴っている。酸はあまり出て来ず、辛みの陰にいる」

 瓶のラベルのスペック表示は「アルコール分20度、原材料名 米(国産)米こうじ(国産米)醸造アルコール、製造年月19.08」にとどまり、特定名称の区分や、使用米の品種名、精米歩合などが非開示なのは残念だ。これら非開示の理由を示していただきたいものだ。

 また、今回の酒は協会1号酵母でつくられているのが特徴。この酵母は、明治政府が国立醸造試験場を設立してから最初に頒布されたもの。明治39(1906)年に兵庫県の「桜正宗」蔵から分離された。大正6年から昭和10年まで第1号酵母として、日本醸造協会から頒布された。

 1号酵母で醸した酒は今では珍しく、わたくしはこれまで「Sogga pere et fils Numero Un 純米吟醸原酒 生酒」(当連載【1646】)と「玉川 特別純米 強力 無濾過生原酒」(当連載【3555】)を2種類飲んだだけだ。

 酒名「玉川」の由来について、蔵のホームページは、以下のように説明している。

「玉川は天保13年(1842年)、京丹後久美浜の地で創業しました。玉川という名前の由来は蔵のすぐ隣に川上谷川という川があり、玉砂利を敷き詰めた感の、清流であったそうです。当時、川や湖を神聖視する習慣もあり、玉(とてもきれいな)のような川というところから、玉川と命名されました。以来この地で綿々と酒造りに励んでいます」

酒蛙

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