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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【4072】千歳盛 特別純米 左多六(ちとせさかり さたろく)【秋田県】

2019.12.14 18:43
秋田県鹿角市 かづの銘酒
秋田県鹿角市 かづの銘酒

【秋田市にて 全10回の⑦】

 秋田市在住の友人Yと10年ぶりで飲んだ。同業のYと知り合ったのは30年ほど前。以後、Yとわたくしはずっと同じような仕事をしてきた。会議でよく顔を合わせ一緒に飲んだものだった。会社を卒業してもSNSで毎日お互いの投稿をチェックしているので、10年ぶりに会った感覚は全くない。いまの言葉で言えば、SNSのオフ会のようなものだった。

 会った場所は、炉端焼き風の居酒屋。酒の種類が多い店を、というわたくしの希望を受け入れ、Yが選んだものだ。せっかく秋田に来たのだから、秋田県の酒だけを飲むことにした。メニューの上から順番に飲んでいった。

「秋田晴」「秋田誉」「阿桜」「奥清水」「竜乃涙」「穂円」に続いて7番目に飲んだのは「千歳盛 特別純米 左多六」だった。この蔵のお酒は当連載でこれまで、「鹿角 大吟醸」(当連載【623】)を1種類取り上げている。今回のお酒はどうか。いただいてみる。

 甘酸っぱくて、キレが良い。これが第一印象。旨みがやや少ないので、すっきりとした口当たりに感じる。余韻はやや辛みとやや苦み。

 蔵のホームページはこの酒を以下のように紹介している。

「軽やかな香りと、まろやかでスッキリした味わいをゆったり楽しめる本物志向のお酒です。『左多六』とは、鹿角の民話に登場するマタギの名に由来」

 瓶のラベルのスペック表示は「アルコール分15度以上16度未満、原材料名 米(国産)米麹(国産米)、精米歩合60%、製造年月1.10」にとどまり、使用米の品種名が非開示なのは残念だが、蔵のホームページは以下のように開示している。「精米歩合60%、原材料 米(秋田県産)米こうじ(秋田県産米)、秋田県産秋田酒こまち100%使用、アルコール度数15度、使用酵母 秋田流花酵母AK-1、日本酒度+2.0」

 使用米の「秋田酒こまち」は秋田県農業試験場が1992年、母「秋系酒251」(その母は「五百万石」)と父「秋系酒306」(その父は「華吹雪」)を交配。育成と選抜を繰り返し開発、2004年に品種登録された酒造好適米だ。

 酒名「千歳盛」の由来について、蔵のホームページは以下のように説明している。

「明治5年の創業以来、地元鹿角を中心に長い間親しまれてきた定番のシリーズです。創業者の田村茂助により不老長寿の願いを込め『千歳』と命名され、大正11年に世の繁栄と更なる長寿を願い『千歳盛』となった歴史がある酒銘です」

酒蛙

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