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文化

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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【4043】貴 濃醇 辛口 純米(たか)【山口県】

2019.11.18 17:48
山口県宇部市 永山本家酒造場
山口県宇部市 永山本家酒造場

【TU会例会 全6回の②】

 2カ月に1回のペースで、M居酒屋で開いている異業種間飲み会「TU会」。今回は7人が参加、にぎやかに飲み、にぎやかに酒を論評し合った。

 店主がトップバッター「今錦 特別純米 ひやおろし 中川村のたま子」に続いて持ってきたのは「貴 濃醇 辛口 純米」だった。当連載はこれまで、「貴」を6種類取り上げている。しっかりした味わいの銘柄というイメージを持っている。今回のお酒はどうか。いただいてみる。

 酒蛙「意外にさらっとしているなあ。すっきり軽快、シャープ感のあるお酒だ」
 SG「そう。濃醇とうたっているけど、さらっとしている」
 酒蛙「辛口酒には違いないが、鋭い辛さじゃなく、きれいな辛さというイメージ。キレが非常に良い」
 SD「新潟県の『上善如水』のような酒質に感じる」
 W 「どういう基準で濃醇としているのだろう。全く後に残らない」
 酒蛙「酸と旨みは適度に出ており、飲み飽きしない。温度がすこし上がってきたら、苦みが出てきた。食中酒に適している」
 TU「後味がすごくさっぱりしている」

 蔵のホームページはこの酒を以下のように紹介している。

「酒米の最高品種『山田錦』をあえて精米歩合80%(2割を糠として取り除く)に抑え、お米のポテンシャルを楽しむ事を目的として仕込みました。味わいは綺麗ながらも、しっかりとした輪郭があり、辛口ファンには持って来いのお酒です。てんぷらや唐揚げ、アジアンフードなどと共にお楽しみください」

 精米歩合を80%(コメの外側の糠など20%を削り取り、内側80%を残して醸造する、という意味)にした理由について、瓶の裏ラベルで【山田錦の味へのこだわり】と題し、以下のように説明している。

「米は外側に粗タンパク質や脂質、内側にデンプン質があります。山田錦は栽培時に肥料を極力控える事により米自体が土の中のミネラルを適度に吸収し粗タンパク質の少ない米となり、過度に精米しなくても上質な日本酒になります」

 ラベルのスペック表示は「製造年月2019.9、アルコール分15度、精米歩合80%、原材料名 米(国産)米麹(国産米)、原料米 山田錦100%」。

 表ラベルに「酒造家 永山貴博」と大きめの活字で印字している。このような表示は非常に珍しい。プライドの強さが、ビンビン伝わってくる。また、表ラベルに書かれている「世界を見据え、地に根ざし個を磨く」は、世界に売り出そうという意欲と、地に足をつけた堅実な仕事を目指そうという意識を表現したものとおもわれ、非常に好ましい。

 酒名「貴」は、代表取締役兼杜氏の永山貴博さんの名から1文字とった。「貴」は、2002(平成14)年から、全国販売を始めた。

酒蛙

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