【4033】津島屋 外伝 純米吟醸 信州産美山錦 生酒 prototype M MK Ⅱ(つしまや)【岐阜県】

なじみのH居酒屋の店主から連絡が入った。「新しい酒が入りました。蛙さんが飲んだことがない酒もあります」。おお、それなら、行きたい、行かなければならない、行く、という「行く三段活用」(うそ)で、暖簾をくぐった。
その酒は「津島屋 外伝 純米吟醸 信州産美山錦 生酒 prototype M MK Ⅱ」だった。御代桜醸造の酒は飲む機会が多く、当連載でこれまで「御代櫻」6種類、「津島屋」7種類を取り上げている。香り高いお酒、というイメージがある。今回のお酒はどうか。いただいてみる。
酒蛙「香りが華やかだ。甘みと旨みがけっこう出ており、酸の出方は適度」
店主「いいですね」
酒蛙「独特な吟醸香。『津島屋』独特のDNAがあるね。余韻は苦み」
店主「バランスがいい感じ。これに氷を入れれば、ビギナーも飲みやすいのでは」
酒蛙「上立ち香がかなり華やか。強いバナナ香と完熟メロンを合わせたような、化粧品をおもわせるような果実香に感じる」
瓶の裏ラベルには、酒名「津島屋」の由来と、蔵の気概が以下のように書かれている。「当家創業時の屋号である『津島屋』は、日本酒の未来への挑戦と、御縁への感謝のこころの象徴として命名しました。より一層の美味しさを志して醸す純米吟醸新酒は、当酒造年度の更なる飛翔を誓う気合に溢れます」
裏ラベルのスペック表示は「アルコール分16度、原材料名 米(国産)米麹(国産米)、使用米 美山錦100%、精米歩合55%、杜氏 酒向博昭、製造年月2019年4月」。
この蔵の主銘柄および蔵名「御代桜」の由来について、蔵のホームページは以下のように説明している。
「銘柄の『御代櫻(みよざくら)』は、古来から日本人が愛してきた桜の花の五弁花を日本酒の『甘・辛・酸・苦・渋』の五味五感の調和の象徴として、また八重咲きの桜である十弁花を酒の十徳を表すものとして、酒造に携わる幸せを桜に託し、日本民族の未来永劫の弥栄を祈念して命名されました」