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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【3969】誠鏡 純米 雄町 八拾 番外品 無濾過生原酒(せいきょう)【広島県】

2019.9.20 22:20
広島県竹原市 中尾醸造
広島県竹原市 中尾醸造

【B居酒屋にて 全4回の③】

 当連載「日本酒津々浦々」は、原則として同じ酒を2回載せることはしていない。ごく例外的に2回載せたものが2種類ほどある程度だ。このため常日ごろ、飲んだことがない酒を求めている。このB居酒屋は、わたくしが飲んだことがない酒が冷蔵庫に入っていることが多いので、必然的にしばしば“取材”に訪れることになる。

「羽陽辯天 特別純米 つや姫」「会津娘 純米吟醸 穣 羽黒7」と飲み進め、3番目にいただいたのは「誠鏡 純米 雄町 八拾 番外品 無濾過生原酒」だった。当連載で、この蔵のお酒は2種類取り上げている。この蔵の「幻 純米」は昔、わたくしの家飲み晩酌酒だった。この蔵のお酒は総じて、落ち着いたお酒、という印象を持っている。今回のお酒はどうか。いただいてみる。

 旨いっ! 思わず声に出る。やわらか、ふくよか、まろやか(あ、みんな似たような意味か)。上品な含み香。チャーミングな酸。たっぷりの旨み。これらが瞬間、一緒くたになって感じる旨口酒。余韻は辛みがすこし。含み香に、樽香のような、ばあちゃんのタンスのような、洋梨のような香りが立ち、実に印象的だ。口当たりが上品。酸がいい感じで出ているので、飲み飽きしない。後味すっきり。いやはや旨い。仲の良い仲居さんに「これ、うまいぞ~」と言ったら、早速飲んでみて、「ほんと、マジうまい!」と大喜びだった。

 瓶の裏ラベルは、この酒を以下のように紹介している。

「雄町米の個性を最大限に引き出すため、あえて低精白の精米歩合80%で醸し無濾過で仕上げました。麹由来の奥行きのある旨味と、1901酵母の爽やかな酸の絶妙なバランスをお楽しみ下さい」

 裏ラベルのスペック表示は「原材料名 米(国産)米こうじ(国産米)、精米歩合80%、酵母 協会1901、アルコール度数16度、日本酒度+3、原料米 雄町100%、酸度1.4、製造年月2019.4」。

 この蔵の主銘柄は「誠鏡」(せいきょう)。その由来について、蔵のホームページは「『杯に注いだ酒の表情を鏡にたとえ、酒造りに精進する蔵人の誠の心を酒の出来栄えに映し出してほしい』という初代当主の願いを込めた銘酒『誠鏡』が誕生」と説明している。

酒蛙

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