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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【3958】文佳人 純米吟醸 辛口(ぶんかじん)【高知県】

2019.9.11 21:27
高知県香美市 アリサワ
高知県香美市 アリサワ

【日本酒研究会月例会 全5回の④】

 異業種間の日本酒研究会。単なる飲み会だが、ちょっと気どって研究会だ。足掛け13年目に突入した超長寿飲み会。毎月開いてきたが、この間、一度も休まず飲んできた。みなさん、なんと研究熱心なことか。今回は5人での月例会となった。

「天仁 特別純米 無濾過 生々」「菱湖 純米吟醸 一回火入」「越後池田屋 純米吟醸」と飲み進め、店主が4番目に持ってきたのは「文佳人 純米吟醸 辛口」だった。「文佳人」はよく目にする銘柄だが、調べてみたら、当連載ではこれまでわずか1種類しか取り上げていなかった。これは意外だった。

 酒蛙「セメダイン香(酢酸エチル香)というか、完熟メロン香というか、すごい香りだ。酸も強く出ている」
 Y 「これはイケる!」
 H 「セメダイン中のセメダイン香だ。おおおっ、強烈」
 K 「う~ん、すごい」
 H 「話題性が十分にある酒だね」
 酒蛙「セメダイン香のような完熟メロン香、旨み、強い酸味、苦み、そして完熟メロン香の陰に辛みあり。バナナ香もおもわせる。しかし、くどくはなく、爽やか感がある酒だ」
 S 「分かる、分かる。青くさいバナナね!」
 Y 「辛口酒だ」
 H 「話題豊富、感想豊富。日本酒研究会にもってこいの酒だね」
 酒蛙「しっかりした、強い味わいの酒だ。実にやんちゃな酒だ。飲み飽きせず、くいくい飲める」
 Y 「ドライシェリーをイメージして造ったんじゃないかなあ」
 S 「面白い酒だ」
 酒蛙「温度がすこし上がってくると、甘みがすこし出てくる。辛口を名乗っているけど、それほど辛口には感じない」

 瓶のラベルの表示は「アルコール分15度~16度、原材料名 米(国産)米麹(国産米)、精米歩合55%、製造年月1.7」にとどまり、使用米の品種名が非開示なのは残念だ。

 さて、なぜ「文佳人」なのだろうか。以前、蔵のホームページ(現在、ホームページは無く、フェイスブックに切り替えている)には、以下のような内容のことが書かれていた。

 「今から400年前、土佐藩執政・野中兼山の娘『お婉さん』は、父の失脚後、幽閉されたが、放免後は貧しい人のために薬をつくり医療を行い、その生涯を全うした。蔵元の2代目有澤宗策は、この『お婉さん』を称え『文佳人』という酒名にした。『文佳人』つまりは、『文の佳人』。手紙、文、詩歌、学問に秀で、教養にあふれた美人という意味である」(以上要約)

酒蛙

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