メニュー 閉じる メニュー
文化

文化

日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【3953】六根 純米吟醸 ルビー 夏酒 生(ろっこん)【青森県】

2019.9.7 14:59
青森県弘前市 松緑酒造
青森県弘前市 松緑酒造

【H居酒屋にて 全2回の②完】

 日曜日の夜、なじみのH居酒屋で、のんびり酒を飲んでいたら、店主の友人が、酒をどっさり抱えて入ってきた。その中の一つが、なんと「靖國神社 純米吟醸」だった。まず「靖國神社」を飲んでから、次にいただいたのは「六根 純米吟醸 ルビー 夏酒 生」だった。「六根」はこれまで、当連載で4種類を紹介している。今回の酒はどうか。いただいてみる。

 酒蛙「甘みが出ているね。香りやや華やか」
 友人「これ、好きだ。女子がとくに好むかも」
 酒蛙「とろみがあり、甘いんだけど、キレがものすごく良く、あっという間にいなくなる。すっきりとした印象」
 店主「量をあまり多く飲む酒じゃないね。少量を上品に楽しむような酒だ」
 酒蛙「甘みの背後に酸が出てきた」
 友人「全然飲めるよ」(この場合の「全然」は肯定的意味)
 酒蛙「ふくよか、やわらか。とろみあり、『六根』のDNAがある。酸がいいね。マジ、すぱっとキレる」

 この瓶の首には、紙に印刷した金魚のモチーフが飾られており、いかにも夏酒をおもわせる。しかし、ルビー色のラベルは暑苦しいので、どうせ夏酒を演出するなら、水色のラベルにした方がいいかも。

 瓶の裏ラベルの表示は「原材料名 米(国産)米こうじ(国産米)、アルコール分16度、精米歩合60%、秋田酒こまち100%使用、製造年月19.7」。「秋田酒こまち」は秋田県農業試験場が1992年、母「秋系酒251」(その母は「五百万石」)と父「秋系酒306」(その父は「華吹雪」)を交配。育成と選抜を繰り返し開発、2004年に品種登録された酒造好適米だ。

 酒名の「六根」は、仏教用語の「六根清浄(ろっこんしょうじょう)」からきている。「六根清浄」について、コトバンクは以下のように説明している。「眼、耳、鼻、舌、身、意の六根が、修行することなどの功徳によって清らかになること。このとき六根は完全に調和した理想的状態にいたるという」

 以前、「六根」の酒瓶の裏ラベルには、蔵元さんの以下の口上が書かれていた。「三蔵法師が伝えた般若心経は、私たちの言う五根(五感)について説いています。五根をいかすには、もうひとつ意根が働かなければなりません。人は六根ではじめて真実を知り、本物を感知、理解することができると説いています。
心をこめて造り
心で感じて飲む酒
この酒を六根と名づけさせて頂きました」

「六根」の蔵名は以前、齋藤酒造店だったが、今は松緑酒造に改名している。この蔵の古くからの主銘柄は「松緑」である。

酒蛙

関連記事 一覧へ