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文化

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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【3944】金雀 伝承山廃造(きんすずめ)【山口県】

2019.9.2 20:38
山口県岩国市 堀江酒場
山口県岩国市 堀江酒場

【日本酒研究会月例会 全6回の④】

 異業種間の日本酒研究会。単なる飲み会だが、ちょっと気どって研究会だ。足掛け13年目に突入した超長寿飲み会。M居酒屋で毎月開いてきたが、この間、一度も休まず飲んできた。みなさん、なんと研究熱心なことか。今回は5人での月例会となった。

「晴菊 特別純米」「東白菊 城址宴 特別純米」「夢花火 恋花火 吟醸」と飲み進め、店主が4番目に持ってきたのは「金雀 伝承山廃造」だった。「金雀」は以前に一回、このM居酒屋で「金雀 純米吟醸」(当連載【2584】)を飲んだことがあり、好印象だった記憶がある。さて、今回の酒はどうか。いただいてみる。

 Y 「岩国の酒だ。岩国の酒っつーと『獺祭』だ」
 酒蛙「Yさん、詳しいね。この酒は、きれいな酸が出ている。旨みは適度。重からず軽からず」
 F 「おいしい」
 店主「この酒を造っている蔵は、山口県最古の酒蔵なんですよ」(蔵のホームページは『1764年(明和元年)この地に蔵を構えました』と説明している)
 みんな「ふ~ん」
 F 「味がしっかりしていて、好きだ」
 酒蛙「山廃造りなのに果実香が出ている。フルーティー。過去にあまり経験の無いオレンジ香に似たような・・・」
 Y 「たしかに、初めて経験する香りかも」
 S 「言われるとそうかも」
 Y 「オレンジ香は否定しないけど、俺はやっぱ、ヨーグルトを感じる」
 酒蛙「山廃造りの乳酸菌由来なんだろう。オレンジとイチゴの中間の香りかな」
 S 「言われるとそうかも」
 酒蛙「酸がいい。非常にきれいな酒だ。好きだな」

 瓶の表示は「製造年月19.6、アルコール分16度、原材料名 米(国産)米麹(国産米)、Classics No.5」にとどまり、精米歩合が非公開で、使用米の品種名が非公開で、特定名称の区分(純米吟醸とか純米)が非公開なのは、非常に残念だ。食品表示が公開される時代にあって、この非公開連発はいかがなものか。意味がまったく分からない「Classics No.5」を掲載するよりは精米歩合やコメの品種名を掲載すべきだろう。

 酒名がなぜ「金雀」なのだろうか。蔵のホームページを見たら、以下のように説明していた。「(江戸時代中期の)宝暦から明和にかけ業となし、酒名は堀江として流通し、後に銘柄は金雀、銀雀、福雀とした。その当時からの屋号が今の雀集堂である(永用帳より)。級別制となり銘柄を金雀に統一」

酒蛙

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