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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【3928】ひこ孫 贈 純米吟醸 槽口酒 生酒(ひこまご)【埼玉県】

2019.8.21 15:45
埼玉県蓮田市 神亀酒造
埼玉県蓮田市 神亀酒造

【ひこ孫3種類 全3回の③完】

 なじみのH居酒屋から電話がかかってきた。「新しいお酒が4種類入りましたよ」。分かった、すぐ行く。わたくしは、H居酒屋に、1行コメント付きの酒メニューをつくってあげている。酒名と値段だけの一般的メニューだと、お客さんは何がなんだか分からない。そこで、酒質を分かりやすく解説したメニューをつくってあげている。お客さまには好評だという。このコメントを書くには、まず飲まなければならない。

 まずは、企画ものっぽい「ひこ孫」の3種類から飲んでみることにする。「ひこ孫」というと、3年以上古酒の燗酒とのイメージが強いが、この3種類はいずれも生酒だ。まず「明」から。これだけが7号酵母を使っている。「そら」と「贈」は9号酵母だ。そして2番目に「そら」、3番目に「贈」をいただいた。。

「贈」の上立ち香は無し。コメの旨みをたっぷり感じる。酸は直前に飲んだ「ひこ孫 明」より少ないようにおもえる。果実感があまりなく、酒質にきれい感がある。苦みが強い。余韻も苦み。これまで「ひこ孫」に感じられた熟成香は全く無かった。直前に飲んだ「ひこ孫 明」との違いは、酸は「明」の方が出ていることと、「明」の方が果実感が出ている。正直に言って、「そら」と「贈」の違いが分からなかった。というより、同じ酒質におもえた。

 そもそも、「そら」と「贈」は、酵母が同じ9号酵母で、造りが同じ。違うのは鳥取県産山田錦か阿波山田錦か、だけ。よっぽど舌センサーが優れた人であれば違いが分かるかもしれないが、へなちょこ舌しか持たないわたくしには同じ酒におもえた。ここは正直に白旗を揚げたい。

 神亀酒造専門オンラインショップ「神亀の館」は、この酒を「心地よい果実香、輪郭は柔らかく程良い旨味シャープな酒質です。初めて日本酒を飲まれる方にもお勧めです。贈り物に如何でしょうか。タラの芽やセリなど野菜の天ぷらと。おすすめの飲用温度帯は常温15℃です。熱燗× ぬる燗△ 常温◎ 冷や◎」と紹介している。

 瓶のラベルの表示は「原料米 全量阿波山田錦、協会9号酵母、製造年月2019.3、原材料名 米(国産)米麹(国産米)、精米歩合50%」。

 酒名「ひこ孫」の由来について、「神亀ひこ孫ファンド2014」のサイトは、以下のように説明している。

「ひこ孫の名前の由来は2つある。 1つは、3年超の熟成酒であること。子、孫、ひ孫と3代にわたって熟成させた古酒を意味する。もう1つは、神亀酒造株式会社の小川原氏の祖母である『くら』さんへのプレゼントである。ひこ孫が誕生した当時、くらさんはまだひ孫が誕生しないことを残念に思っていた。そこで小川原氏はこの熟成酒に『ひこ孫』と名前をつけ、商標登録してくらさんにプレゼントをした」

酒蛙

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