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文化

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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【3909】クラシック仙禽 無垢 2019 生酛(せんきん むく)

2019.8.12 20:03
栃木県さくら市 せんきん
栃木県さくら市 せんきん

【日本酒研究会月例会 全6回の②】

 異業種間の日本酒研究会。単なる飲み会だが、ちょっと気どって研究会だ。足掛け13年目に突入した超長寿飲み会。毎月開いてきたが、この間、一度も休まず飲んできた。みなさん、なんと研究熱心なことか。今回は異動で着任した新メンバー1人を加えた6人での月例会となった。

 店主が「萬歳北一 純米 醇」に続いて2番目に持ってきたのは「クラシック仙禽 無垢 2019 生酛」だった。「仙禽」は飲む機会が非常に多いさ酒で、今回の酒を含め、当連載で23種類を取り上げている。このうち、今回と同じクラシックシリーズは、「クラシック仙禽 山廃 亀ノ尾80」(当連載【1462】)、「クラシック仙禽 雄町 無ろ過原酒 瓶囲い瓶火入れ」(当連載【3175】)の2種類を取り上げている。今回の酒はどうか。いただいてみる。

 酒蛙「甘旨酸っぱさが口の中いっぱいに広がる。みずみずしい酸がいいね。旨い! 果実香がフレッシュ」
 S 「最近の酒の傾向と似たような味わい」
 H 「こりゃあいい!」
 Y 「これは旨い」
 S 「文句なし、だ」
 Y 「値段が高そうな味がする」
 酒蛙「やや濃醇。以前に味わったクラシックシリーズは軽く、非常に大人しい味で、モダンシリーズとは全くの別物だったが、今回の酒は以前のクラシックシリーズよりはすこし濃醇で、味わいもモダンシリーズに近づいたような気がする」
 M 「舌先にシュワッとくる」
 H 「最近、よくある味だが、これ、いいね」
 酒蛙「余韻は苦み」
 Y 「ヨーグルトっぽい味わいだ」
 酒蛙「うん、たしかにヨーグルトをおもわせる味わいだ。乳酸が要素の一つである酒だからね」
 M 「そうそう同感。ヨーグルト好き」

 瓶の裏ラベルは、この酒を以下のように紹介している。

「仙禽とは鶴を意味す。ドメーヌ。仙禽はすべての原料米に対してドメーヌ化を行いました。蔵に流れる地下水(仕込み水)と同じ水脈上にある田圃だけに限定し、原料米を作付けします。仙禽にとって、その米と水は最良のマリアージュを約束します。クラシックシリーズは伝統的な製法『生酛仕込み』によりクラシカルに。『無垢』とは金や銀など混じりけが無い事、素朴である事を意味します」

 上記の文章は、熱量が高いが、分かりにくい。地酒屋「佐野屋」が、以下のように分かりやすく説明している。「クラシックは30BYからは『生もと仕込み』となりました! このことにより、モダンシリーズは速醸酒母、クラシックシリーズは生もと酒母と、よりコンセプトや違いが明確になりました」

 裏ラベルの表示は「原材料名 米(国産)米こうじ(国産米)、原料米 ドメーヌさくら・山田錦(栃木県さくら市産)、精米歩合50%、アルコール分15度(原酒)、仕様 生酛・無濾過原酒 瓶囲い瓶火入れ、製造年月2019.6」。

 以上のことから、ものすごくこだわりをもって酒を造っていることはよく分かる。しかし、特定名称の区分(純米、純米吟醸など)を明らかにしていないのは、飲み手にとっては非常に残念だ。スペックから類推すると、純米大吟醸か純米吟醸だとおもうが…。

 酒名・蔵名の「仙禽」の由来について、コトバンクは「酒名は、『鶴』を意味する古語で、長寿の鳥にあやかり命名」と説明している。モダンシリーズのラベルの「仙禽」の文字は、鶴を模したものだ。

酒蛙

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