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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【3904】而今 純米吟醸 八反錦 火入(じこん)【三重県】

2019.8.9 11:48
三重県名張市 木屋正酒造
三重県名張市 木屋正酒造

【TU会例会 全6回の③】

 2カ月に1回のペースで、M居酒屋で開いている異業種間飲み会「TU会」。今回は8人が参加、にぎやかに飲み、にぎやかに酒を論評し合った。

「鍋島 純米吟醸 山田錦 生酒 パープルラベル」「北雪 純米吟醸 山田錦」と飲み進め、3番目にいただいたのは「而今 純米吟醸 八反錦 火入」だった。てっきり、すでに飲んでいる酒だとおもったが、調べてみたら、まだ飲んでいなかった酒で、びっくり。「而今」は飲む機会が多い酒で、今回の酒を含めこれまで、17種類を当連載で取り上げている。甘・旨・酸が立つ濃醇酒、というイメージを持っている。さて、今回の酒はどうか。いただいてみる。

 酒蛙「甘みを感じる。ナシとパイナップルを合わせたような果実香。ジューシー」
 TU「甘い。酸もあり、するする入っていく」
 KI「美味しいね」
 酒蛙「最初に飲んだ『鍋島』に似るが、『鍋島』よりは軽い。『而今』というと重厚・濃厚・濃醇というイメージだったが、これは違う。軽快感がある。キレが良い」
 SA「火入酒の割りに、プチプチ感(ガス感)がある」
 酒蛙「軽快感がある。甘み、旨み、酸が出ているが、それほど立っているというものではなく、軽快感があり、すっきりシャープ感もある。ドライ感すら感じられる。余韻は苦み」
 TU「甘みと酸。甘いですね」
 KI「酸はそれほど出ていないのでは?」
 TU「酸は、後から、ビヨ~~ンと出てきますよ~」
 酒蛙「全体の調和が良い。軽快感があり酸が感じられるので、食中酒に向いている」

 瓶の裏ラベルの表示は「原材料 米(国産)米麹(国産米)、原料米 広島県産八反錦100%、精米歩合55%、アルコール分16%、製造年月2019.06」。「八反錦」は広島県立農業試験場が1973年、母「八反35号」と父「アキツホ」を交配。育成と選抜を繰り返し品種を固定。1983年に命名、1984年に種苗法登録された酒造好適米。今や、「八反錦」といえば広島、広島といえば「八反錦」というほど、全国的に著名な酒米となっている。

 裏ラベルには、どの「而今」の裏ラベルにも書かれているように、これも、「過去に囚われず 未来に囚われず 今をただ精一杯に生きる  杜氏 大西唯克」と、蔵の口上が書かれている。「今この一瞬」。文語では、「而して今」。これが、酒名の由来だ。由来についてコトバンクは、「酒名は、仏教用語で『今の一瞬』の意。過去や未来に囚われず今をただ精一杯に生きるという意味を込めて命名」と説明している。「而今」とは、道元禅師が中国での修行時代に悟った世界観。

酒蛙

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