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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【3896】重右衛門の雫 純米大吟醸 雫酒 斗瓶取り 生原酒(しげえもんのしずく)【秋田県】

2019.8.4 11:52
秋田県大仙市 奧田酒造店
秋田県大仙市 奧田酒造店

 休日の夕方、ふらりと近所のうなぎ屋へ。うなぎはもちろん美味しいのだが、酒がいい。定番酒はありきたりの地酒3種類ほどだが、店主の“隠し酒”が面白い。この場合の面白い、は特段意味のある言葉ではない。わたくしの興味をそそる酒が多い、ということだ。どんなルートで入れているのか興味のあるところだが、あえて聞かないことにしている。

 席につくと、なぜかわたくし係になっている仲居さんが、店主おすすめのお酒を持ってきた。今回は「重右衛門の雫 純米大吟醸 雫酒 斗瓶取り 生原酒」だった。この酒を醸している蔵の主銘柄は「千代緑」。当連載ではこれまで、「千代緑」を2種類取り上げている。今回のお酒はどうか。いただいてみる。

 上立ち香は、やや華やかな果実香。ほのかな微発砲感があり、舌先をチリチリとほのかに刺激する。非常に甘旨酸っぱい。中でも酸が極めて強く出ている。まるで、白麹で醸したような酒の味わい。甘旨酸っぱいが、くどくなく、やや軽快感もあり、綺麗で、キレが非常に良い。極めてフルーティー&ジューシー。果実香は、まさにリンゴ。リンゴ酸による飲料「リンゴ酢」のような味わい。お酒を飲んでいる感じがしないほど美味しい。余韻は、苦みがほのか。

 瓶の裏ラベルは、この酒を以下のように紹介している。

「このお酒はまさに『最高最強のお酒』! 原料米は秋田県独自の究極の酒米『秋田酒こまち』、酒質は『純米大吟醸原酒』、それだけでもいいお酒なのに、搾ってすぐのお酒を杜氏が自ら瓶詰した、まだ炭酸がわずかに残る爽やかな風味の生酒です。全国鑑評会出品酒や贅沢な大吟醸酒(5000円位)と同じ造りをしています。『M310酵母』が醸す完熟メロンのような香り、『直汲み』による米の爽やかな旨味とすっきりとした飲み口とのバランスが絶妙です。こんなお酒他にはありません!」

 裏ラベルの表示は「原材料名 米(国産)米麹(国産米)、使用米割合 秋田酒こまち93% 山田錦7%、精米歩合50%、アルコール分16.5度、製造年月30.7」。

「秋田酒こまち」は秋田県農業試験場が1992年、母「秋系酒251」(その母は「五百万石」)と父「秋系酒306」(その父は「華吹雪」)を交配。育成と選抜を繰り返し開発、2004年に品種登録された酒造好適米だ。

 酒名の「重右衛門」は、代々の当主の名。

 蔵の主銘柄「千代緑」の由来について、コトバンクは「酒名は、初代当主が新緑の山を見て『若葉映える 四方の山々 千代緑』と詠んだことに由来」と説明している。

酒蛙

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