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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【3894】乾坤一 純米吟醸 鈴風 一回火入れ(けんこんいち すずかぜ)【宮城県】

2019.8.3 14:40
宮城県柴田郡村田町 大沼酒造店
宮城県柴田郡村田町 大沼酒造店

【S居酒屋にて 全6回の⑤】

 異業種間飲み会の日本酒研究会が足掛け13年に入っている。この間、異動でメンバーが少しずつ入れ替わっている。そこで年1~2回、新旧メンバーが集う“同窓会”を開いている。場所はS市のWうなぎ店と決まっている。今回は10人がWうなぎ店に集まり一次会。このうち5人が二次会場のS居酒屋に転戦した。このパターンはこのところ4回続いている。

「特急ひばり 特別純米」「福小町 特別純米 生原酒」「福小町 純米吟醸 生原酒 角右衛門 五百万石仕込」「山本 純米大吟醸 試験醸造酒 秋田酒121号」と飲み進め、店主が5番目に持ってきたのは「乾坤一 純米吟醸 鈴風 一回火入れ」だった。

「乾坤一」は今回の酒を含め、当連載で5種類を取り上げている。その中で、スタンダードの「乾坤一 特別純米 辛口」がとくにわたくしのお気に入りで、以前、よく燗酒を楽しんだものだった。今回のお酒はどうか。いただいてみる。

 酒蛙「大人しい口当たり。酸と旨みが出ている。香りは物静か」
 YA「直前に飲んだ『風の森 愛山 純米 しぼり華』がすごかったから、この酒は分が悪い。かわいそうだ」
 FU「華やかさはないけど、後味がしっかりしている」
 YA「これはこれで旨い!」
 KA「この酒は、濃厚ではない」
 YA「これは旨い」
 酒蛙「酸がありジューシー感があり、飲み飽きしない酒だ」
 KA「食中酒だね」
 FU「旨みがあります」

 瓶の裏ラベルは、この酒を以下のように紹介している。なかなか味わい深い紹介文だ。ただ現代は、縁側のある家がどのくらあるものか…。「静かな夏の昼下がり 涼を求めて縁側へ 時間が止まったような感覚 冷えた鈴風と共に」

 裏ラベルの表示は「原材料名 米(国産)米こうじ(国産米)、精米歩合50%、原料米 宮城県産ササシグレ100%、アルコール分16度、製造年月2019.5」。

 使用米の「ササシグレ」は宮城県立農業試験場古川分場/農林省指定水稲新品種育成試験地が1940年、母「農林8号」(近畿15号)と父「東北24号」を交配。育成と選抜を繰り返し品種を固定。1952年に農林登録および命名された主食用米。かつて一世を風靡した「ササニシキ」の父親に当たる。

 酒名「乾坤一」の由来について、コトバンクは「酒名は、『乾坤一擲』に由来し、初代宮城県知事・松平正直が命名」と説明している。

酒蛙

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