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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【3892】福小町 純米吟醸 生原酒 角右衛門 五百万石仕込(ふくこまち かくえもん)【秋田県】

2019.8.2 14:08
秋田県湯沢市 木村酒造
秋田県湯沢市 木村酒造

【S居酒屋にて 全6回の③】

 異業種間飲み会の日本酒研究会が足掛け13年に入っている。この間、異動でメンバーが少しずつ入れ替わっている。そこで年1~2回、新旧メンバーが集う“同窓会”を開いている。場所はS市のWうなぎ店と決まっている。今回は10人がWうなぎ店に集まり一次会。このうち5人が二次会場のS居酒屋に転戦した。このパターンはこのところ4回続いている。

「特急ひばり 特別純米」「福小町 特別純米 生原酒」と飲み進め、店主が3番目に持ってきたのは「福小町 純米吟醸 生原酒 角右衛門 五百万石仕込」だった。木村酒造の酒は飲む機会が多く、これまで当連載で10種類を取り上げている。うち4種類が「福小町」、6種類が「角右衛門」だ。さて、今回の酒はどうか。いただいてみる。

 KI「さっきの『福小町』より、こっちの方が濃い」
 YA「さっきの『福小町』より、こっちのほうがフレッシュ」
 FU「洋ナシの香り」
 YA「えっ? フルーティーじゃないよ」
 酒蛙「フルーティーだよ。さすがFUさん。洋ナシ系だね。穏やかでやわらかな香り」
 YA「さっきの『福小町』より、こっちの方が酸が立つ」
 酒蛙「吟醸香がやや華やかで、やや軽快感がある。さきほどの『福小町』より、こっちの方が軽く感じる。旨みと酸と苦みが味の主体。これらの味の要素のバランスが良い」
 KI「そう。苦みだね」
 酒蛙「軽めの酸が酒の輪郭をはっきりさせている。すっきり感・軽快感がある。前回の『福小町』よりさらに飲み飽きしないので、食中酒に最適だ」

 瓶の裏ラベルは、この酒を以下のように紹介している。「リンゴや和梨のような甘く爽やかな香り。生原酒ならではのフレッシュで深みのある旨みが程良い酸味と絶妙に調和し、口中で豊かに広がります」

 裏ラベルの表示は「原材料 米(国産)米麹(国産米)、原料米 五百万石100%使用、使用酵母 AKITA雪国酵母(UT-1)、アルコール分16.5度、精米歩合55%、日本酒度+3.5、酸度1.3、製造年月2019.04」。

 酒名「角右衛門」の由来について、秋田県横手市・高留酒店のサイトは以下のように説明している。

「江戸時代中期、伊丹で寒造りが確立された頃、木村家3代目当主『角右衛門』は、藩の命を受け、その酒造技術習得のために心血を注ぎ込みました。『角右衛門』は48歳で若くして亡くなりましたが、その情熱はしっかりと受け継がれ、歴代の当主も何度も銘醸地に赴き、技術習得に励み、秋田・湯沢に適した酒造りを研究してまいりました」

 また、主銘柄「福小町」の由来について、蔵のホームページは以下のように説明している。

「明治14年、明治天皇が御巡幸で秋田県雄勝郡湯澤町(現湯沢市)を訪れた際、その侍従長が木村酒造を宿に充てられました。当時、『男山』と銘打っていた酒を供したところ、甘くてやさしい香味が賞賛され、男山というよりも女性的な印象であったことから『福娘』という銘を賜ります。後に、小野小町生誕の地として知られる湯沢にちなんで『娘』を『小町』に。そして現在に至る『福小町』の酒名が誕生しました」

酒蛙

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