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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【3890】特急ひばり 特別純米【宮城県】

2019.8.1 13:40
宮城県富谷市 内ケ崎酒造店
宮城県富谷市 内ケ崎酒造店

【S居酒屋にて 全6回の①】

 異業種間飲み会の日本酒研究会が足掛け13年に入っている。この間、異動でメンバーが少しずつ入れ替わっている。そこで年1~2回、新旧メンバーが集う“同窓会”を開いている。場所はS市のWうなぎ店と決まっている。今回は10人がWうなぎ店に集まり一次会。このうち5人が二次会場のS居酒屋に転戦した。このパターンはこのところ4回続いている。

 S居酒屋で店主が最初に持ってきたのは「特急ひばり 特別純米」だ。いかにも企画モノといったラベルだ。肩ラベルには「昭和から令和への贈り物」と書かれている。いろいろ訳アリなのだろうが、予備知識無しでいきなり飲むことにする。

 酒蛙「さっぱりとした飲み口の酒だ」
 FU「特急のように過ぎ去っていく」(キレが良いという意味)
 酒蛙「うん、キレが良いね。甘みと酸を感じる」
 YA「うん、甘みと酸が分離して感じる」
 酒蛙「す、すごい表現だ。甘みと酸を感じるけど融合して甘酸っぱくはならない。あくまでも甘と酸。すごいな、分離という表現」

 瓶の裏ラベルには、「企画・酒米生産 ㈱JRアグリ仙台、JR東日本商品化許諾済」と書かれている。

 2019年4月24日の「鉄道ニュース」(WEB版)は、この企画について、いかのように報道している。

「JR東日本グループとJR東日本仙台支社では、『特別純米酒 特急ひばり』を発売します。これは、同グループが取り組む、地域と連携した農産物の6次産業化事業の一環として、生産・発売するものです。販売本数 年間7000本」

 また、JR東日本仙台支社と株式会社JRアグリ仙台が発信したニュースリリースは以下の通り。

     ◇

 JR 東日本グループでは、地域と連携した農産物の6次産業化に取り組んでいます。その取り組みの一環として、株式会社JRアグリ仙台の自社生産米を使用した新たな地酒を発売いたします。共に昭和に生まれた、宮城県のブランド米「ササニシキ」と上野~仙台間を運行した特急「ひばり」。県内最古の酒蔵とJRグループのタイアップにより、こだわりの地酒「特別純米酒 特急ひばり」が生まれました。昭和から令和の時代に向けて、いざ出発です。

 特徴
①JR アグリ仙台の自社農場(栗原市一迫)で生産された環境保全米を使用。
②すっきり辛口でありながら、ササニシキの旨味がしっかり感じられるお酒です。
③ラベルは、特急ひばりの車体をイメージした、昭和レトロを感じられるデザインとなっています。

     ◇

 特急ひばりは1961年10月1日、上野-仙台を結ぶ特急としてデビュー。仙台と東京を結ぶ大動脈として活躍したが、1982年6月、東北新幹線大宮-盛岡間開業に伴い、役目を終えた。

 瓶の裏ラベルの表示は「原材料名 米(宮城県産)米こうじ(宮城県産米)、原料米 ササニシキ100%、精米歩合55%、アルコール分15度、日本酒度+2、製造年月19.05」。

「ササニシキ」は宮城県立農業試験場古川分場が1953年、母「ハツニシキ」と父「ササシグレ」を交配。選抜と育成を繰り返し、品種を固定。1963年に命名された主食用米。食味に優れ、1985年から1993年までの9年間、作付面積が全国2位だった(ちなみに1位はコシヒカリ)。現在はその座を「ひとめぼれ」に譲った。

 この酒を醸した内ケ崎酒造店の創業は寛文元年(1661年)で、宮城県最古の造り蔵。この蔵の主銘柄は「鳳陽」(ほうよう)。その由来についてコトバンクは「酒名は、「唐書」の李善感伝に「鳳鳴朝陽」とあり、その鳳にあやかり、家運の隆盛を願い命名」と説明している。

酒蛙

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