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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【3874】白木久 純米吟醸 無濾過生原酒 ブリリアント ブラックラベル(しらきく)【京都府】 

2019.7.23 12:16
京都府京丹後市 白杉酒造
京都府京丹後市 白杉酒造

【日本酒研究会月例会 全7回の⑥】

 異業種間の日本酒研究会。単なる飲み会だが、ちょっと気どって研究会だ。足掛け13年目に突入した超長寿飲み会。M居酒屋で毎月開いてきたが、この間、一度も休まず飲んできた。みなさん、なんと研究熱心なことか。今回は6人での月例会となった。

「玉の雫 純米」「文華 純米吟醸 壺中の天」「田酒 特別純米」「獺祭 純米大吟醸 45」「花邑 純米吟醸 酒未来 瓶火入れ一回」と飲み進め、6月の番目にいただいたのは「白木久 純米吟醸 無濾過生原酒 ブリリアント ブラックラベル」だった。

 この蔵は非常にユニークで、酒造好適米ではなく、主食用米を使ってお酒を醸している。蔵元さんの論理は「美味しいお米から美味しいお酒ができる」だが、酒造好適米が高値を呼び、手に入りにくい状況が今後さらに強まることが予想されるので、主食用米でお酒を醸すというのは、ある意味、時代の先端を行っているのかもしれない。

 当連載では、今回の酒を含め「白木久」を4種類取り上げている。今回のお酒はどうか。予備知識無しでいただいてみる。

 酒蛙「あっ、旨い! 旨みと酸が立つ」
 Y 「旨み成分がたっぷり。アミノ酸がたっぷり」
 S 「酸を感じる。でも、嫌な感じじゃない。初めて飲んだ銘柄だけど、美味しい」
 酒蛙「旨みと酸が際立っている。これは旨い。余韻は苦み。しっかりとした味わい。酸がかなり強い。甘みは、飴を煮詰めたような味わい。おおおっ、酸っぱい!」
 Y 「温度が上がってきたら、さらに酸が出てきた。この香味はグレープフルーツか?」
 S 「これはグレープフルーツじゃないよ」
 酒蛙「ブドウかな? イチゴかな? 甘酸っぱい芳香」
 Y 「そう言われれば、そうかもしれない」

 際立つ酸に驚いたが、この記事を書くにあたり、現場で撮影した裏ラベルをパソコンで見てみたら、その理由が分かった。裏ラベルには以下のように書かれていた。「コシヒカリで造る最高の日本酒を追求し、たどり着いた酒母黒麹仕込み。米の旨みと酵母の香りを最大限に引き出したシラキクをお楽しみ下さい」

 裏ラベルの表示は以下の通り。「原材料 米(国産)米こうじ(国産米)、精米歩合55%、原料米 全量コシヒカリ(丹後産)、アルコール分15度以上16度未満、仕様 無ろ過生原酒・酒母黒麹仕込み、製造年数 2019.4」。

 このお酒の酸は、黒麹に由来するものだったのだ。清酒はふつう、黄麹を使用する。一方、焼酎は白麹、泡盛は黒麹を使用する。時として、清酒に白麹や黒麹を使用することがあり、その場合は、クエン酸が多く発生するので、酸がずいぶん立ったお酒に仕上がる傾向にある。今回も、同様の効果が表れたのだった。

 酒名「白木久」の由来について、コトバンクは「酒名は、蔵元の姓『白杉』が元は『白杦』と書くことに由来」と説明している。

酒蛙

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