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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【3870】文華 純米吟醸 壺中の天(ぶんか こちゅうのてん)【茨城県】

2019.7.20 16:31
茨城県潮来市 遠峰酒造
茨城県潮来市 遠峰酒造

【日本酒研究会月例会 全7回の②】

 異業種間の日本酒研究会。単なる飲み会だが、ちょっと気どって研究会だ。足掛け13年目に突入した超長寿飲み会。M居酒屋で毎月開いてきたが、この間、一度も休まず飲んできた。みなさん、なんと研究熱心なことか。今回は6人での月例会となった。

 店主が最初に持ってきたのは「玉の雫 純米」だった。持ってくるとき店主が「きょうは、みなさんに、茨城県の初蔵酒を2種類お出しします」と高らかに宣言。一同、「お~~~っ、素晴らしい」と歓喜の拍手。以前、メンバーのJが、日本の全現役蔵の酒を飲もうじゃないか、と提案。これに店主が賛同、わたくしたちが飲んだことのない蔵の酒をあちこちから探して出してくれているのだ。ありがたい。感謝感激だ。

 さて、初蔵酒2種類目は「文華 純米吟醸 壺中の天」だった。これも、聞くのも見るのも初めてのお酒。では、いただいてみる。

 酒蛙「甘いっ!」
 S 「これは甘い」
 H 「すっと入っていく」
 K 「おいしく感じる」
 Y 「酸っぱさもある」
 酒蛙「ふくよかでやわらかい飲み口」
 H 「よくあるパターンの味だけど、これはいい」
 酒蛙「飲んでいたら、口が慣れて“やや甘”になってきた。酸も感じられるようになってきた」
 Y 「ほらー、でしょでしょ♪」
 H 「若干、甘めだね」
 M 「酸も出ている。これおいしい。飲んでいても飽きがこない」
 酒蛙「同感だ。軽快感があるね。適度な旨みもある。宴会酒に向いている。いいね」

 瓶のラベルの表示は「原材料名 米(国産)米麹(国産米)、アルコール分15%、日本酒度+3、酸度1.2、製造年月30-12」にとどまり、使用米の品種名が非開示なのは残念だ。

 酒名「文華」(ぶんか)の由来について、茨城県酒造組合のサイトは、「文化2年創業にちなんで『文華』」と説明している。

 さて、副題「壺中の天」について、日本大百科全書(ニッポニカ)は、以下のように説明している。

「俗世間とは異なった別天地、別世界のこと。『壺(つぼ)の中の世界』の意で、転じて、酒を飲んでこの世の憂さを忘れる楽しみをいう。
 中国、後漢(ごかん)の費長房(ひちょうぼう)がかつて市の役人をしていたとき、薬売りの老人が店をしまうと、店先に掛けておいた壺の中に跳び入るのを、だれ1人気づかなかったが、費長房ははるかに楼上からこれを見、老人に頼み込んで壺の中に入れてもらったところ、中にはりっぱな建物が建ち並び、美酒佳肴(かこう)がいっぱいあり、費長房は、老人とともに歓を尽くしたと伝える、『後漢書(ごかんじょ)』方術伝の故事による」

 瓶のラベルの絵は、この話を具象したものだ。

酒蛙

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