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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【3866】無想 散憂 辛口 純米吟醸 おりがらみ生原酒(むそう さんゆう)【新潟県】

2019.7.17 17:28
新潟県村上市 大洋酒造
新潟県村上市 大洋酒造

【B居酒屋にて 全3回の①】

 当連載「日本酒津々浦々」は、原則として同じ酒を2回載せることはしていない。ごく例外的に2回載せたものが12種類ある程度だ。このため、常に飲んだことがない酒を求めている。このB居酒屋は、わたくしが飲んだことがない酒が冷蔵庫に入っていることが多いので、必然的にしばしば“取材”で訪れることになる。

 まずいただいたのは「無想 心静 純米吟醸 生詰原酒」。「無想」は、この蔵の新しいブランドで、これまで「無想 純米吟醸 生原酒」(当連載【2914】)と「無想 純米吟醸 生原酒 厳雪」(当連載【3347】)を飲んでおり、今回が3種類目。

 この酒を醸す蔵は大洋酒造。わたくしはプロ野球・大洋ホエールズ時代からのベイスターズファンなので、大洋酒造にシンパシーを感じる。大洋酒造の酒をどのくらい飲んでいるのか調べてみた。「鄙願」1種類、「日本国」1種類、「大洋盛」1種類、「北翔」1種類、「無想」3種類。銘柄がずいぶん多い蔵であることに驚かされる。今回のお酒を、まずは冷酒でいただいてみる。

 やわらか、ふくよか、やさしい飲み口。軽快感がある、淡麗寄りの酒。甘・旨・酸・苦みが一緒くたになって、口の中で広がる。中でも甘みと酸がいい感じで出ている。そして、エンディングの苦みが強いのがいい。ラムネのような香味で、非常にジューシー。酒を飲んでいることを忘れるようなジューシーなお酒だった。

 瓶の裏ラベルは「原材料名 米(新潟県産)米こうじ(新潟県産米)、精米歩合55%、原料米 岩船産越淡麗100%、アルコール分15度、製造年月19.03」。「越淡麗」(こしたんれい)は、新潟県農業総合研究所作物研究センター、新潟県醸造試験場、そして新潟県酒造組合による共同研究で開発した新しい酒造好適米。「五百万石」と「山田錦」という二大品種を交配してつくった抜群の血統の良さを誇る。

 この蔵は、14の酒蔵が合併して1945年、下越銘醸株式会社を設立、酒名は「越の魂(こしのたま)」。1950年には社名を大洋酒造株式会社に、酒名を「大洋盛」に改名した。

「無想」のコンセプトとサブ酒名「散憂」の由来について、静岡県富士宮市の酒販店「よこぜき」のサイトは、以下のように説明している。

「“無想”は、平成30年より杜氏となった平田州氏が、構想から設計、醸造のすべてに主体となって取り組んだ、非常に意欲的な銘柄。コンセプトは『新型新潟ニュー淡麗辛口』。食事に寄り添い、お互いを照らし合わすような爽快な辛口な味わいが特徴。今回の“無想 おりがらみ 散憂(さんゆう)”は、杜甫の詩『一酌散千憂(一杯で千の憂いも散る)』から命名」

酒蛙

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