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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【3859】隆 純米吟醸 阿波山田錦55 無濾過生原酒 緑隆(りゅう)【神奈川県】

2019.7.10 16:47
神奈川県足柄上郡山北町 川西屋酒造店
神奈川県足柄上郡山北町 川西屋酒造店

 なじみのH居酒屋の店主から連絡が入った。「『隆』の新しいお酒が入りましたので、店に来てください」。わたくしは、「酒質1行解説」付きの酒メニューをH居酒屋につくってあげている。お客さまが酒を注文するとき、とても便利だからだ。そのためには、まずは飲まなければならない。おっとり刀で暖簾をくぐった。

 川西屋酒造店のお酒は飲む機会が多い。わたくし行きつけの店がなぜかこの蔵のお酒を好むからだ。今回のお酒を含め、当連載でこれまで「隆」を9種類、「丹沢山」を4種類取り上げている。「隆」9種類のうち、H居酒屋で飲んだものが半数の4種類だ。「隆」には酸と苦みというイメージを持っている。今回のお酒はどうか。いただいてみる。

 酒蛙「旨みと酸と苦みを感じる。きれいな酒質だ」
 店主「酒質が若い。苦みが強いね」
 酒蛙「エステル的バナナ的香りを感じる」
 店主「すんげぇしっかりしている味わいだ」
 酒蛙「後味の苦みが強いね。この苦みと酸が全体を引き締めている」
 店主「キレが良い。酸を若干感じる」
 酒蛙「コメの味が感じられる」
 店主「そうそう。俺もそうおもう」

 瓶の裏ラベルの表示は以下の通り。「アルコール分19度、原材料名 米(国産)米麹(国産米)、原料酒米 2018年度徳島県産阿波山田錦、精米歩合55%、日本酒度+6、使用酵母 協会701、酸度1.7、杜氏氏名 高橋健一、製造年月2019.3月」

 前述のように、この蔵の主な銘柄は「丹沢山」と「隆」。これらのコンセプトの違いについて、神奈川県茅ケ崎市にある青木酒店のサイトは、以下のように説明している。

「川西屋さんが情熱を込めて造っているお酒に変わりはないのですが、隆は一タンクもしくは二タンク限定の瓶囲いです。タンク囲いの良さもあるのえすが、瓶囲いによる品質安定と食中酒にこだわる川西や酒造の集大成ともいえます。幅広く地元で愛される丹沢山に対して隆は米の特性を最大限表現する酒として生まれたものだと、うかがっています」

 また、酒名「隆」の由来について、同サイトは以下のように説明している。

「お酒は決して、できたてがすべて良いとは、限りません。力のあるお酒はビンテージワインの様に月日が経つことで味が更にまろやかになり、深みが増すこともあります。丹沢山の山の名にちなんで山が隆起するごとく、味も隆起するとの意をこめてつけられたとうかがっています」

酒蛙

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