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文化

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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【3852】貴 山廃純米 雄町 2015(たか)【山口県】

2019.7.2 22:33
山口県宇部市 永山本家酒造場
山口県宇部市 永山本家酒造場

【B居酒屋にて 全6回の①】

 当連載「日本酒津々浦々」は、原則として同じ酒を2回載せることはしていない。ごく例外的に2回載せたものが1~2種類ある程度だ。このため、常に飲んだことがない酒を求めている。このB居酒屋は、わたくしが飲んだことがない酒が冷蔵庫に入っていることが多いので、必然的にしばしば“取材”に訪れることになる。

 今回、最初に選んだのは「貴 山廃純米 雄町 2015」だった。「貴」は、今回の酒を含め、当連載で6種類を取り上げている。甘・酸が出ている、しっかりとした味わいの酒、というイメージを持っている。さて、今回のお酒はどうか。いただいてみる。

 果物のような香りが口の中に広がる。おおおっ!これはリンゴの香りだ。旨みと酸が良く出ており、甘みも相まってジューシー。しっかりとした味わいと、ボディー感があり、力強い飲み口。これは、中盤から余韻にかけて出てくる辛みの影響とおもわれる。余韻は、やや強い辛・苦み。上品さと力強さとジューシー感が同居しているイメージのお酒だ。

 瓶の裏ラベルは、この酒を以下のように紹介している。

「2015VINTAGE酒米収穫年」「自然界の乳酸菌の力で発酵させる、伝統的な山廃仕込みによって生まれる、力強い酸味や旨味を生かしました。チーズや燻製と合わせてお楽しみ下さい。常温から40度の温度帯がおすすめです」。ラベルの表示は「アルコール分15度、精米歩合60%、原材料名 米(国産)米麹(国産米)、原料米 雄町(岡山県産)100%、製造年月2018.10」。

 つまり、2015醸造年度に醸し、低温貯蔵し3年後に瓶詰めし出荷体制を整えた酒、という意味だ。

 表ラベルに「酒造家 永山貴博」と大きめの活字で印字している。このような表示は非常に珍しい。プライドの強さが、ビンビン伝わってくる。また、「世界を見据え、地に根ざし個を磨く」は、世界に売り出そうという意欲と、地に足をつけた堅実な仕事を目指そうという意識を表現したものとおもわれ、非常に好ましい。

 酒名「貴」は、代表取締役兼杜氏の永山貴博さんの名から1文字とった。「貴」は、2002(平成14)年から、全国販売を始めた。

酒蛙

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