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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【3826】賀茂金秀 麹交換 純米吟醸 生酒(かもきんしゅう)【広島県】

2019.6.7 23:04
広島県東広島市 金光酒造
広島県東広島市 金光酒造

【S居酒屋にて 全9回の㈮】

 飲み仲間のK、Tと久しぶりに飲む。これにわたくしの同僚Wが加わる。場所は、何回かお邪魔し、気に入っているS居酒屋。日本酒約200種類を常備しているので、とても勉強になる。フロアを仕切るSさんは博識で、分からないことを聞くと、即答してくれ、これまた勉強になる。

 Sさんが「花見ロ万 純米吟醸 低アルコール一回火入れ」「新政 涅槃龜 96%低精米酒 生酒」「天寶一 華風車 こいおまち 純米」「川鶴 特別純米 生原酒」「白鶴 純米生原酒 荒駒 特撰」に続いて6番目にもってきたのは「賀茂金秀 麹交換 純米吟醸 生酒」だった。

 このお酒を持ってくるとき、Sさんはこう解説し、ぜひ飲むように、と勧めた。広島県有数の蔵の「雨後の月」と「賀茂金秀」が、あろうことか酒造の生命線である麹を交換して酒をつくったというのだ。麹を交換して、酒米八反錦と酵母と仕込みは同じ。違うのは水と杜氏だけ。まずは「賀茂金秀」から飲んでみることにする。

「賀茂金秀」の裏ラベルには、以下のように書かれている。「『良酒』は『麹が決め手』と昔から。だったら、他蔵の麹を使ってお酒を醸したらどんな味なのか? 広島の吟醸蔵2蔵のつぶやきが現実になりました。醸すのは同じ酒米、酵母、仕込み。違うのは水と杜氏。前代未聞の試みですので、ぜひ2蔵を飲み比べてください」

  さて、どんな酒ができるのか。興味津々でいただいてみる。

 酒蛙「酸が立つ」

 K 「酸が強すぎる。俺は苦手だ」

 酒蛙「酸と苦みが際立つ。おおおっ、骨太で非常に力強い」

 K 「味がいろいろ出てにぎやかな酒だ」

 T 「一口目はさわやか。寄せては消える感じ。口当たりが好きだ」

 酒蛙「飲んでいたら、甘みが出てきた。味の主要素は甘・旨・酸・苦。余韻は苦み。この苦みが強め。がっしりした骨格だ」

 W 「フルーティーなお酒だ」

 裏ラベルの表示は「アルコール分16度、原材料名 米(国産)米麹(国産米)、使用米 八反錦100%、精米歩合60%、製造年月2019.3」。「八反錦」は広島県立農業試験場が1973年、母「八反35号」と父「アキツホ」を交配。育成と選抜を繰り返し品種を固定。1983年に命名、1984年に種苗法登録された酒造好適米。今や、「八反錦」といえば広島、広島といえば「八反錦」というほど、全国的に著名な酒米となっている。

 蔵のホームページによると、かつての主銘柄は「桜吹雪」だったが、2003年に季節雇用を廃止して社員蔵人による手造りを行い、新ブランド「賀茂金秀」を立ち上げた。

「賀茂金秀」の「賀茂」は、蔵のある場所が旧賀茂郡だったことによる。「金秀」について東広島市の酒販店「大和屋酒舗」のサイトによると、「杜氏の金光秀起(かねみつひでき)氏の名前から、『金』と『秀』 の2文字をとって命名されました」とのこと。

酒蛙

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