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文化

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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【3806】天狗舞 山廃純米 生原酒(てんぐまい)【石川県】

2019.5.15 16:52
石川県白山市 車多酒造
石川県白山市 車多酒造

【B居酒屋にて 全3回の②】

 ウイークデーの夕方。会社から帰宅後、ふらりとB居酒屋へ。この店は、冷蔵庫に入れている酒の種類数が多い。しかも、時々、入れ替えもしている。だから月に1回、暖簾をくぐることにしている。新しい酒を知ることができ勉強になるし、当連載の取材にもなる。

 最初に選んだのは「超 王祿 純米 春季限定 ☆☆☆ 無濾過生原酒」。続いて選んだのは「天狗舞 山廃純米 生原酒」だった。「天狗舞」は熟成香似の香味が強い、ガツンとした口当たりのお酒、というイメージがあり、時々、無性に飲みたくなる、という魔性を持っている。車多酒造の酒は、今回の酒を含め、当連載で「天狗舞」6種類、サブ銘柄の「五凛」を4種類取り上げている。

 今回の酒をチョイスしたとき、店長が「個性的ですよ」と小さな猪口での味見を勧めてくれた。「天狗舞of天狗舞」といった味わい。即断、燗酒でいただくことにした。出来てきた燗酒は推定40~45℃。ぬる燗~上燗だった。

 甘み・旨み・酸が立ち、実にふくよか、実に分厚い。酸が非常に良い感じで、キレ味がものすごく良い。複雑で豊かな味わい。かなり力強い濃厚な酒質。熟成感的な香味の「天狗舞」のDNAが遺憾なく発揮されている。「う~む、旨い!」。おもわず口に出る旨さだった。このような酒を飲んでいると、しみじみ豊かな気持ちになる。今回のような一人酒に向いているお酒だとおもった。

 瓶のラベルの表示は「アルコール分18度、原材料名 米(国産)米こうじ(国産米)、精米歩合60%、製造年月18.12」にとどまり、使用米の品種名が非開示なのは残念だ。

 蔵のホームページはこの酒を「山廃純米酒の濃厚さと生酒の新鮮さを兼ね備えたお酒です」と紹介している。

 酒名「天狗舞」の由来について、コトバンクは「昔、蔵はうっそうとした森に囲まれ、夜には天狗が打ち鳴らす太鼓の音が聞こえたという。酒名はこの伝説に由来」と説明している。

酒蛙

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