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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【3799】福鶴 純米吟醸(ふくつる)【長崎県】

2019.5.7 23:35
長崎県平戸市 福田酒造
長崎県平戸市 福田酒造

 休日の夕方、ふらりと近所のうなぎ屋へ。うなぎはもちろん美味しいのだが、酒がいい。定番酒はありきたりの地酒3種類ほどだが、店主の“隠し酒”が面白い。この場合の面白い、は特段意味のある言葉ではない。わたくしの興味をそそる酒が多い、ということだ。どんなルートで入れているのか興味のあるところだが、あえて聞かないことにしている。

 席につくと、なぜかわたくし係になっている仲居さんが、店主おすすめのお酒を持ってきた。今回は「福鶴 純米吟醸」だった。この福田酒造(長崎県平戸市)は、日本最西端の蔵として知られる。ちなみに、最北端の蔵は北海道増毛町の「国稀」、最東端は北海道根室市の「北の勝」、最南端は沖縄県うるま市の「黎明」だ。

 福田酒造の酒は今回の酒を含め、これまで以下の種類を当連載で取り上げている。「福田」4種類、「福鶴」2種類、「長崎美人」「平戸美人」各1種類。けっこう種類を飲んでいる。さて、今回のお酒はどうか。いただいてみる。

 やわらか、ふくよか、まるみがある、穏やかな飲み口。これが第一印象。穏やかながら爽やかな吟醸香。とにかく、やわらか、ソフト、大人しい酒質。旨みを伴う甘みが出ている。適度にある酸と苦みが、全体を引き締めている。やわらかくて、ふくらみがあるが、キレが非常に良く、くどさが無い。重からず軽からずの中庸な飲み口だが、奥にある酸と苦みが、良いアクセントになっており、すっきりとした味わい。余韻は軽い苦みと辛み。飲み飽きしないお酒だった。

 瓶のラベルは、この酒を以下のように説明している。「このお酒は、厳選された原料玄米を半分に搗きへらした米・米麹のみを原料として低温度で、じっくりと育てあげたれた手造りのお酒です」

 また、蔵のホームページはこの酒を「米だけで造ったまざりけのない最高の純米吟醸酒です」と紹介している。

 ラベルの表示は「原材料名 米(国産)米麹(国産米)、アルコール分14度、精米歩合58%、製造年月2019.1」にとどまり、使用米の品種名が非開示なのは残念だ。

酒蛙

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