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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【3759】手取川 大吟醸 平成の栞(てどりがわ)【石川県】

2019.3.24 10:39
石川県白山市 吉田酒造店
石川県白山市 吉田酒造店

【Z料理店にて 全3回の③完】

 夕方、近所のZ料理店へ。ここの店主は、わたくしが飲んだことがないであろう酒を取り寄せてくれるので、その好意にこたえ月1回のペースで暖簾をくぐることにしている。店主はMLB、NPB、社会人野球、大学野球、高校野球に詳しく、わたくしは彼と野球の話をするのが好きだ。店主も、わたくしと野球の話をするのが好きなようで、いつも、店主の定位置の向かいのカウンター席を用意してくれる。ただ、ひいき球団は、店主はジャイアンツとホークス、わたくしはベイスターズ。全然違う。だから、しょっちゅう牽制球が飛び交う。

 今回は5種類の酒を飲んだが、うち3種類は当連載で取り上げたことがなかった酒だ。「秋鹿 純米吟醸 生酒 槽搾直汲」「雪中梅 特別純米 生原酒」と飲み進め、3番目にいただいたのは「手取川 大吟醸 平成の栞」だった。

「手取川」は飲む機会が多い酒で、今回の酒を含め、当連載で15種類を取り上げている。このうち4種類は、このZ料理店でいただいたものだ。店主は「『手取川』は料理の邪魔をしないからいいんだ」と、「手取川」をいつも入れている理由を話す。たしかにそういう一面が「手取川」にあり、メリハリが少ない、まったりした酒質、との印象を持っている。さて、今回の酒はどうか。いただいてみる。

 アルコール添加感が感じられる。香りはかなり抑えており、さわやかな果実香がほのか。やわらかな甘旨たっぷりで、とろみあり。なめらかで若干、平坦な調子。余韻は辛みがすこし出てくる。これまで飲んできた「手取川」の最大公約数的な味わいのお酒だった。

 瓶の裏ラベルは、この酒を以下のように紹介している。

「平成最後を記念して『平成の栞(しおり)』を限定発売します。長年に渡って手取川を支持して頂いた皆様に平成30年間の、『手取川の軌跡』を体感して頂きます。今回は『これぞ伝統ある手取川を代表する味わい』という酒質に仕上がっています」

 裏ラベルの表示は「原材料名 米(国産)米こうじ(国産米)醸造アルコール、精米歩合45%、アルコール分16度、製造年月2019.01、出荷年月19.1」にとどまり、使用米の品種名が非開示なのは残念だ。

 酒名「手取川」の由来について、蔵のホームページは「手取川の伏流水を使っている」としている。

酒蛙

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