メニュー 閉じる メニュー
文化

文化

日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【3730】屋守 純米吟醸 無調整 雄町(おくのかみ)【東京都】

2019.2.23 22:29
東京都東村山市 豊島屋酒造
東京都東村山市 豊島屋酒造

【日本酒研究会月例会 全6回の⑥完】

 異業種の酒飲み人が月1回、M居酒屋に集う日本酒研究会。足掛け12年、欠かさず月例会を続けてきた歴史を誇る。いや、誇るなんておこがましい。ただ酒が好きなだけで。へへへ。研究会とは名ばかりで、単なる飲み会。ちょっとカッコつけて研究会だ。今回は7人が参加しての例会となった。

「初戎 純米 生粋」「銀の翼 純米吟醸」「土佐しらぎく 純米大吟醸」「旦 純米吟醸 愛山」「七本鎗 純米 無ム有ウ火入れ2016年 全量農薬不使用米」と飲み進め、店主が最後6番目に持ってきたのは「屋守 純米吟醸 無調整 雄町」だった。

「屋守」は、濃醇酸味酒というイメージがあり、わたくしの好きな銘柄の一つ。今回の酒を含め11種類を当連載で取り上げている。メンバーのFは「ヤモリ(屋守)、ヤモリ(屋守)」と連呼し、大の屋守ファン。冷蔵庫で「屋守」を目にすると必ず飲み、「旨いっす」と言って目を細める。今回、待望の「屋守」を冷蔵庫に見つけ、「わーっ、久しぶりだなあ。楽しみっす」と目を細める。さて、いただいてみる。

 酒蛙「あ、旨いっ! 甘みと旨みが来る。さらりとしているが、穏やかで、やさしさや丸みもある」
 F 「ヤモリ(屋守)は旨いっすよ、やっぱり」
 SI「バランスがいいね」
 K 「しゅわっと来る。スプライトほどではないけど」
 SA「しゅわっ、は無いとおもう」
 Y 「無い」
 SI「東京にこんなに旨い酒があるなんて!」
 酒蛙「さらりとした飲み口で、適度な酸。キレが良い。予想が外れ、濃醇酒ではなかった。ずいぶん飲みやすい」

 テーブルに瓶の栓が転がっているのに気付いた。栓のし忘れか? で、テーブルの上に立ていた瓶に栓をする。そしたら栓が飛んだ。栓が転がっていたのは、ガス圧で飛んだためだったのだ。火入れのはずだが、酒が十分に生きていたのだ。慌てて瓶を冷蔵庫に戻し、再び飲み始める。

 Y 「なんか、軽いっすよね」
 酒蛙「そうそう。飲む前は濃醇酒かとおもっていたが、意外に軽快感があった。飲みやすいね」

 火入れ酒(60℃の熱を加え、麹菌と酵母の動きを止めること)なのに、酒が生きていたとは驚きだった。そして、おもったより軽かったが、やっぱり、「屋守」は旨かった。

「屋守」のニックネームは前述のように「ヤモリ」。瓶の裏ラベルには、決まって背番号付きのヤモリの絵が載っている。今回は仕込み14号のお酒だから、ヤモリの背番号は⑭である。裏ラベルの表示は以下の通り。

「仕込み14号、原材料名 米(国産)米麹(国産米)、原料米 岡山県産雄町100%、精米歩合 麹米50% 掛米50%、アルコール分16度、日本酒度+1.5、酸度1.3」

 蔵のホームページは、酒名「屋守」の由来について、以下のように説明している。

「豊島屋酒造を守り続けていく気持ちと酒販店様、料飲店様の繁栄を守るような作品を醸し続ける思いから銘名いたしました。限りなく手作業重視の小仕込を行い、『香りよく優しい味わい』をコンセプトに醸し、全量無調整(無濾過・無加水)、全量ビン貯蔵を行っております」

 瓶の裏ラベルには、蔵元さんの口上が以下のように掲載されている。

「喜怒哀楽が重なり合う時の中 その瞬間の気持ちにそっと寄り添い また、未来を変えるチカラの一杯に  蔵元一同」

酒蛙

関連記事 一覧へ