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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【3728】旦 純米吟醸 愛山(だん)【山梨県】

2019.2.21 22:35
山梨県大月市 笹一酒造
山梨県大月市 笹一酒造

【日本酒研究会月例会 全6回の④】

 異業種の酒飲み人が月1回、M居酒屋に集う日本酒研究会。足掛け12年、欠かさず月例会を続けてきた歴史を誇る。いや、誇るなんておこがましい。ただ酒が好きなだけで。へへへ。研究会とは名ばかりで、単なる飲み会。ちょっとカッコつけて研究会だ。今回は7人が参加しての例会となった。

「初戎 純米 生粋」「銀の翼 純米吟醸」「土佐しらぎく 純米大吟醸」と飲み進め、店主が4番目に持ってきたのは「旦 純米吟醸 愛山」だった。「旦」は今回のお酒を含め、当連載で4種類を取り上げている。しっかりとした味わいのお酒、という印象を持っている。さて、今回のお酒はどうか。いただいてみる。

 酒蛙「適度なメロン香。旨いっ!」
 Y 「たしかに旨い」
 酒蛙「(わたくしが好きな)セメダイン香(ベンゼン環芳香族系の芳香)がいる。けっこう甘み、旨みがあり、酸もちょうど良く出ている」
 F 「濃醇。とろみがある」
 酒蛙「上品なたたずまいで、さっぱりした酒質だが、酸がうまく作用し、力強い飲み口になっている」
 F 「やっぱり四番バッターだ」

 瓶の裏ラベルの表示は以下の通り。

「原材料名 米(国産)米麹(国産米)、原料米 愛山100%、アルコール分17度以上18度未満、精米歩合50%、製造年月18.7」

 使用米の「愛山」は、兵庫県立明石農業改良実験所が1941年、母「愛船117」と父「山雄67」を交配。太平洋戦争を経て1949年に品種を固定した。母方の父は雄町系、父方は雄町と山田錦の子という、全身に山田錦と雄町の“血”がたっぷり入っている、酒米界のサラブレッド的出自を誇る。玄米が大粒で、山田錦と同等かそれ以上の、米粒の重さと、米糠割合の少なさのため、酒造効率が良く、酒造に非常に適している、という評価が高かった幻の品種。現在は、兵庫県のごく一部の生産者だけが栽培している。

 蔵のホームページは、「旦」のコンセプトについて、以下のように紹介している。

「この度、新ブランドとして『旦(DAN)』が誕生しました。?日本酒の味を大きく左右する麹作りと酒母造りは手作りで行い、最新式の洗米機や乾燥蒸気を自在に出せる吟醸甑、佐瀬式と永田式の2台の酒搾り機など、高品質を実現するために必要な醸造機器は積極的に活用します。?伝統的な麹菌と伝統型酵母を組み合わせ、香りと味わいの調和を何より重視し、食中酒としての日本酒の魅力を最大限に醸し出します。?日本酒の製造工程で麹作りが重要であることは間違いありません。?『旦』では、醸造酒としてのクオリティをさらに引き上げるため、酒母造りに力を入れています。醸造乳酸に頼らない伝統的な山廃造りを中心として酵母菌・乳酸菌の複合発酵酒母の技術を磨いています。?『旦』は、醸造アルコールと醸造乳酸に頼り切った現代の酒造りを安易に踏襲せず、山廃造りを徹底的に研究することで、伝統的な酵母菌・乳酸菌の働きを極限まで活かし、日本酒の最高峰を目指します」

 酒名「旦」の由来について、地酒販売・佐野屋のホームページは以下のように説明している。

「ラベルで一際目を引く、力強い『旦』の一文字。?この文字は、NHK大河ドラマ『平清盛』の題字でも有名な、『ダウン症の女流書家』金澤翔子さんによって書かれました。?名前の由来は『日本一の酒』の『日』と『一』から『旦』という意味の他に、日本一の山、富士山から見える日の出もイメージされたということです。?特別な日に飲んで頂きたい。そんなお酒が『旦』です」

 この蔵の主銘柄は「笹一」。その由来について、蔵のホームページは以下のように説明している。

「笹一の笹は酒を意味し、一は酒の日本一を目指すという思いを込めて命名されました。大正8年(1919年)から現在まで、笹一酒造の顔として使われ続けているマークは、『八咫の鏡(三種の神器の一つ)』に縁取られた中央に筆太のヒゲ文字で笹一を表しています」

酒蛙

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