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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【3709】手取川 山廃純米大吟醸 無濾過原酒 Mochi plus 一回火入れ(てどりがわ)【石川県】

2019.1.31 17:04
石川県白山市 吉田酒造店
石川県白山市 吉田酒造店

【Z料理店にて 全4回の②】

 夕方、近所のZ料理店へ。ここの店主は、わたくしが飲んだことがないであろう酒を取り寄せてくれるので、その好意にこたえ月1回のペースで暖簾をくぐることにしている。店主はMLB、NPB、社会人野球、大学野球、高校野球に詳しく、わたくしは彼と野球の話をするのが好きだ。店主も、わたくしと野球の話をするのが好きなようで、いつも、店主の定位置の向かいのカウンター席を用意してくれる。

 今回は5種類の酒を飲んだが、うち4種類は当連載で取り上げたことがなかった酒だ。まずは「麒麟山 吟醸酒 冬酒」、続いて「手取川 山廃純米大吟醸 無濾過原酒 Mochi plus 一回火入れ」をいただく。

「手取川」は、飲む機会が多く、今回のお酒を含め、当連載でこれまで14種類を取り上げている。このZ料理店の店主が好きだから、必然的にわたくしが飲む機会が増える。総じて、酸があまり出てこない、大人しくてまったりとした酒質、というイメージを持っている。今回のお酒はどうか。いただいてみる。

 おおおっ。声に出して驚いた。酸が、いい感じで良く出ているのだ。これまで「手取川」であまり感じたことのない酸の出方だ。甘旨酸っぱくて、ふくよかジューシー。甘みも旨みも酸もいい。甘みも旨みも酸もメリハリがある。当然、酒全体としてもメリハリがある。う~む、これは旨い。

 これまでいただいてきた「手取川」と根本的に酒質が違っており、本当に驚いた。これほどドラスティックに酒質を変えることができるのだろうか。蔵の度胸たるや、端倪すべからざるものがある。この酒質は、まさしくトレンド的なもので、甘口のワインが好きな人たちにも受け入れられるのではないだろうか。

 瓶の裏ラベルは「伝統×モダン」「能登杜氏の熟練の技×次世代の情熱と感性」と題し、以下のようにこの酒を紹介している。

「6代目次期蔵元あり、今期から杜氏になった『吉田泰之』が能登杜氏の技と新感覚を融合させ新たな可能性を追求していくLabシリーズ。2017.verは『もち米四段』にチャレンジ。搾る数日前に蒸したもち米をタンクに投入し、ナチュラルな甘味を出す伝統的手法。仕込みは石川が得意な『山廃仕込み』、ちょっと遊びを入れ、今回も原酒でAlc14%に仕上げました。桃のような優しい甘味が感じられる優しいお酒です」

 瓶のラベルの表示は「2017醸造年度、原材料名 米(国産)米こうじ(国産米)、原料米 五百万石90%・もち米10%、精米歩合 麹米45%・掛米45%、酵母 金沢酵母×No.7、アルコール分14度」。

 酒名「手取川」の由来について、蔵のホームページは「手取川の伏流水を使っている」としている。

酒蛙

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