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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【3707】19 Lo scoiattolo 生酒(じゅうく ロ・スコイヤットロ)【長野県】

2019.1.29 22:00
長野県長野市 尾澤酒造場
長野県長野市 尾澤酒造場

【H居酒屋にて 全5回の⑤完】

 なじみのH居酒屋の店主から電話がかかってきた。「初蔵酒が2種類入りました。初蔵ではないけど、新しい酒も3本入りました。テイスティングに来てください」。で、おっとり刀で暖簾をくぐった。わたくし、H居酒屋に、一言コメント付きの酒メニューをつくってあげているのだ。「お酒の特徴がよく分かり、注文するときに便利」と、お客さまから大好評とのこと。そのためにはテイスティングをしなければならない。

「清鶴 純米 ひやおろし」「長龍 四季咲 菊花開 純米吟醸 無濾過生原酒 雄町」という、わたくしにとっての初蔵酒のあと、店主が「金鵄盛典 特別純米 無濾過生原酒」「神亀 山廃 純米 生酒」の次に持ってきたのは「19 Lo scoiattolo 生酒」だった。

「19」は、以前、行き着けにしていたP居酒屋の店主が推していた銘柄だったので、飲む機会がけっこう多く、今回の酒を含め、当連載で8種類を取り上げている。総じて、甘旨酸っぱいお酒というイメージがあり、好感を持っている。さて、今回の酒はどうか。いただいてみる。

 酒蛙「おおおっ、甘旨酸っぱい。微発泡がくる!」
 店主「全くいいなあ。旨いなあ」
 酒蛙「余韻が辛みと苦み」
 店主「そう。後味が辛い」
 酒蛙「重からず軽からず、やわらかな飲み口で、ジューシー。トレンド的な味わいだ。さわやか感もある」
 店主「甘みと酸がいいっすね」
 酒蛙「そう、甘みと酸がいい。そして、最後の辛みで、全体をキリっと引き締めている。これは旨い」

 瓶のラベルの表示は「原材料名 米(長野県産)米こうじ(長野県産米)、精米歩合59%、アルコール分16度、製造年月30.1に瓶詰めし冷蔵庫で 蔵出年月30.9まで大切に熟成させ 蔵から出荷されます」にとどまり、使用米の品種名が非開示なのは残念だ。また、特定名称酒の区分が非開示なのも残念だ。「特定名称を気にせず、味だけで判断してもらいたい」との趣旨で非開示にしているならば、それは上から目線が過ぎる、と言わざるをえない。

 酒名「19」の由来について、蔵のホームページは以下のように説明している。

「まだまだ経験・勉強ともに不足ですが、沢山の方々に支えられ日本酒造りに励んでおります。人間だと、一人前といえば『二十歳』。日本酒造りで一人前にになるまでには、まだまだ一歩どころではなく、二歩も三歩も手前なのですが、『十九』と命名しました。日本酒の味わいは醸した人の心があらわれます。この『十九』をとおして、私共の心根を皆様にお届け致します」

酒蛙

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