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文化

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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【3695】ちえびじん 純米吟醸 愛山【大分県】

2019.1.16 17:00
大分県杵築市 中野酒造
大分県杵築市 中野酒造

【日本酒研究会月例会 全6回の⑥完】

 異業種の酒飲み人が月1回、M居酒屋に集う日本酒研究会。研究会とは名ばかりで、単なる飲み会。ちょっとカッコつけて研究会だ。毎月欠かさず開き、足かけ12年になる。今回は、フルメンバー8人のうち4人が参加した。

 店主が「想天坊 高嶺錦 純米吟醸」「香露 特別純米」「田光 純米吟醸 赤磐雄町 瓶火入れ」「玉川 純米吟醸 雄町 無濾過生原酒」「超辛口がお好きでしょ。2 純米吟醸 無濾過生原酒」に続いて、最後6番目に持ってきたのは「ちえびじん 純米吟醸 愛山」だった。

「ちえびじん」「智恵美人」は、今回のお酒を含め、当連載で5種類取り上げているが、穏やかでやさしいお酒、というイメージを持っている。今回のお酒はどうか。いただいてみる。

 酒蛙「上立ち香が、やや華やか」

 K 「いいっすね♪」

 S 「酸味あります。甘みもある」

 K 「上品です。いいすね」

 酒蛙「うん上品なお酒だ。ガツン系ではないが、やわらか、ふくよかに膨らむ旨み。酸と相まってジューシー」

 Y 「確かに上品です」

 酒蛙「やわらかな甘みと旨みがあり、さっぱりすっきりして、キレが良い」

 Y 「甘みはある」

 K 「仕上げの酒としていい。飲んでいると心穏やかになる」

 酒蛙「Kさん、すごいコメントだね。テイスティングの領域を超越している。雑ぱくながら、ひとことで言うならば、甘みと酸と香りとやわらかさのお酒」

 瓶の裏ラベルの表示は「原材料名 米(国産)米麹(国産米)、精米歩合55%、アルコール分16度」。

 使用米の「愛山」は、兵庫県立明石農業改良実験所が1941年、母「愛船117」と父「山雄67」を交配。太平洋戦争を経て1949年に品種を固定した。母方の父は雄町系、父方は雄町と山田錦の子という、全身に山田錦と雄町の“血”がたっぷり入っている、酒米界のサラブレッド的出自を誇る。玄米が大粒で、山田錦と同等かそれ以上の、米粒の重さと、米糠割合の少なさのため、酒造効率が良く、酒造に非常に適している、という評価が高かった幻の品種。現在は、兵庫県のごく一部の生産者だけが栽培している。しかし、希少品種ゆえ近年、人気が高まりつつあり、「愛山」を使う蔵が急上昇中だ。

「智恵美人」「ちえびじん」という酒名がユニークだが、これについて蔵のホームページは以下のように説明している。

「『より旨く、より愛されるように』と、創業時(明治7年)より、当家の女将『智恵』(ちえ)の名にあやかり『智恵美人』と名付け140年に亘り、日本酒を製造して参りました。受け継がれた私たちは、蔵を護って頂いた女将始めご先祖に感謝し心を込めて情熱ある酒を醸す。焼酎市場の九州は大分の地で、国酒である日本酒造りに携われる事に誇りを持って酒造りに精進して参ります」

酒蛙

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