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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【3684】町田酒造 別注企画 醸造戦略会議 マチダ 生酒(まちだしゅぞう)【群馬県】

2019.1.5 14:20
群馬県前橋市 町田酒造
群馬県前橋市 町田酒造

【S居酒屋にて 全13回の⑫】

 日本酒研究会の遠征場所が開かれ現会員・OB会員合わせて10人が参加した。場所はMうなぎ屋さん。それぞれ9種類の酒を飲み解散。このうちF、SA、わたくしの3人で二次会に繰り出した。場所は、わたくしなじみのS居酒屋。市内繁華街の中心地にある。わたくしは、酒のユニークな品ぞろえが気に入っている。

「太閤 門傳 純米」「東錦 純米 生貯蔵」「東錦 極 大吟醸 生貯蔵」「綿屋 純米大吟醸 雄町」「綿屋 百年酵母 特別純米」「小左衛門 Dessin 米の芯 生酒」「卑弥呼の里 談山 古代米(黒米)酒」「遊穂の湯~ほっ。 純米酒熟成」「篠峯 雄町 凛々 純米吟醸 生原酒うすにごり」「三井の寿 純米吟醸 山田錦60 バトナージュ」「始禄 バリ酸」と飲み進め、店主が12番目に持ってきたのは「町田酒造 別注企画 醸造戦略会議 マチダ 生酒」だった。

「町田酒造」はけっこう飲む機会があり、今回の酒を含め、当連載で6種類を取り上げている。総じて、きれいでやわらかな酒、というイメージを持っている。今回の酒は、酒名の「醸造戦略会議」やラベルデザインから、蔵にとってかなり実験的な酒という印象を与えている。さて、肝心の味はどうか。いただいてみる。

 華やかな吟醸香が立ち、フルーティー。きれいな飲み口。甘みが出ており、旨みは適度。濃からず薄からずで、厚みは適度。酸味少なく、中盤から後味は苦みと辛み。余韻も苦みと辛みが続く。

 瓶の裏ラベルの表示は、「29BY、原材料名 米(国産)米麹(国産米)、アルコール16度、飲み方 冷やして、製造年月 2018年9月、無濾過」にとどまる。

 特定名称酒の区分、使用米の品種名、精米歩合が分からず、消費者は「これはいったいどんな酒なんだ?」「購入する目安が無い」と戸惑う。近年、スペック非表示の蔵が散見されるが、食品の成分が細かに公開されている時代に逆行している行為で、消費者のために何らならない。もし「スペックにとらわれず、味わってほしい」と蔵がおもって非公開にしているのなら、それは上から目線が過ぎる。消費者のほとんどは、蔵元さんや杜氏さんのようなテイスティング能力が無いのだから、消費者に同じレベルを求めても駄目なのだ。また、スペック非公開を褒めそやし持ち上げるネットライターや酒屋さんも良くない。大いに反省していただきたい。

酒蛙

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