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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【3680】遊穂の湯~ほっ。 純米酒熟成(ゆうほ)【石川県】

2019.1.1 23:29
石川県羽咋市 御祖酒造
石川県羽咋市 御祖酒造

【S居酒屋にて 全13回の⑧】

 日本酒研究会の遠征場所が開かれ現会員・OB会員合わせて10人が参加した。場所はMうなぎ屋さん。それぞれ9種類の酒を飲み解散。このうちF、SA、わたくしの3人で二次会に繰り出した。場所は、わたくしなじみのS居酒屋。市内繁華街の中心地にある。わたくしは、酒のユニークな品ぞろえが気に入っている。

「太閤 門傳 純米」「東錦 純米 生貯蔵」「東錦 極 大吟醸 生貯蔵」「綿屋 純米大吟醸 雄町」「綿屋 百年酵母 特別純米」「小左衛門 Dessin 米の芯 生酒」「卑弥呼の里 談山 古代米(黒米)酒」と飲み進め、店主が8番目に持ってきたのは「遊穂の湯~ほっ。 純米酒熟成」だった。

「遊穂」は飲む機会がけっこう多い酒で、当連載では、今回の酒を含め8種類を取り上げている。今回のお酒は、平成20醸造年度(平成20年7月から21年6月までの間)に醸したもので、単純計算ではおよそ10年古酒。酒に、熟成に伴う色がついている。店主の教育的指導を受け、燗酒で飲んでみることにする。最初は約60℃。徐々に温度が下がることに伴う味の変化を楽しんでみることにする。

 酒蛙「古酒香がする」
 店主「ふくらみが少ないかな」
 酒蛙「たしかに、そうかも」
 店主「すぐ消える」
 酒蛙「そう。キレが良い。温度が徐々に下がり、40℃で旨みと酸味がバランス良く出てくる」
 F 「ベタベタ感が無い。エグミも無い」
 SA「いい感じです」
 酒蛙「そうそう。典型的な古酒香だ。旨いなあ」

 瓶の裏ラベルは、この酒を以下のように紹介している。

「平成20醸造年度純米熟成酒(お燗酒お奨め酒)」
「確りとした旨みと酸が程よく調和し、お燗をする事で柔らかな旨みが口中一杯に広がります。独特な香りと色味も熟成酒の醍醐味です。是非お料理とともにお楽しみ下さい。
お奨め飲酒温度:60度程の集めのお燗酒、その後冷めて燗冷ましに至る各温度帯の全てでお楽しみ頂けます。ぬる燗の場合でも一度集めのお燗をして下さることをお奨めします。
お奨めのお料理:クリームチーズ、豚肉料理、煮魚等味わいの確りとしたお料理をお奨めします」

 裏ラベルの表示は「原材料名 米・米麹(共に石川県産)、精米歩合65%、使用米 五百万石26%使用 能登ひかり74%使用、アルコール分15度、日本酒度+3、酸度1.7」

 掛米の原料となった「能登ひかり」は、石川県農業試験場が1977年、母「フクヒカリ」と父「越路早生」を交配。育成と選抜を繰り返し品種を固定。1985年に命名、1986年に種苗法登録された主食用米。

 ところで、「遊穂」という酒名の由来はUFOにちなむとのこと。これについて、「能登スタイル」というサイトの「おすすめスポット」に詳しく掲載されているので、以下に転載する。

「長年にわたって杜氏をされていた方が高齢ということで、丁度3年前に現在の杜氏に変わられたそうです。その杜氏さんと蔵人としても働く美穂社長が二人三脚で生み出したのが、“遊穂”。この遊穂は、限られた酒屋さんでしか扱っていない、とっても手に入りにくいお酒でもあります。

『日本酒は難しいものと思われがちですが、もっと気軽な気持ちで飲んで欲しいです。日本酒を作る自分たちも遊び心を忘れないという想いを込めて、“遊”という字を使っています。』と、社長さ。“穂”は、美穂社長の穂であり、稲穂の穂でもありますね。

『実のことを言うと、なかなか名前が決まらなくて。そしたら蔵のある羽咋市って、UFOの町として有名じゃないですか。それで、UFOの当て字って言うのはどう?ということで、決まったんですよ。』と、遊穂の秘話を教えてくれました」

 蔵のある羽咋市が、なぜUFOの町として知られているのか。これについてサイト「宇宙科学博物館コスモアイル羽咋」は、以下のように説明している。

「全国では『UFO神話のまち』として知られている羽咋市。その理由は、羽咋市に伝わる昔話の中に、『もしやUFOではないか』と思わせる物体が登場する『そうちぼん伝説』と言うお話が残っているからです。

 このお話の中に登場する『そうはちぼん』とは、仏教で使われる仏具のことで、楽器のシンバルのような形をしています。そしてこの『そうちぼん』が、羽咋市の北の方角にある眉丈山の中腹を夜な夜な怪火を発して飛んでいたと言うのです。

 そのほかにも、この『そうはちぼん』が飛んでいたとされる眉丈山の辺りには、『ナベが空から降ってきて人をさらう』と言うような神隠し伝説が残っていますし、羽咋市の正覚院というお寺に伝わる『気多古縁起』と言う古い巻物の中には、神力自在に飛ぶ物体が登場します。これらのお話から、もしかしたら大昔にUFOが来ていたかも知れないと言うことになり、羽咋市は『UFO神話のまち』となりました」

酒蛙

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