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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【3670】五橋 純米大吟醸(ごきょう)【山口県】

2018.12.22 16:00
山口県岩国市 酒井酒造
山口県岩国市 酒井酒造

【日本酒研究会番外編 全7回の⑤】

 日本酒研究会の遠征場所が開かれた。この会は単なる異業種間交流の飲み会だが、毎月欠かさず延々、足掛け12年も続けている。会員のみなさまは、研究熱心なのだ。12年もやっていると、異動でメンバーがかなり変わる。OBとも旧交を温めたい。ということで年に1~2回、OBが多く居住している市に遠征し、飲み会を開いている。場所はMうなぎ屋さんと決まっている。今回は新旧研究員10人が集まった。

 この番外編を開くときは、お酒を持ち寄る。それを順不同で飲んでいく。「秩父小次郎 純米生原酒」「直実 特別純米」「おら酒 雷神 純米大吟醸」「辰泉 純米吟醸 辰ラベルNo.2 純米吟醸 中取り一回火入れ瓶囲い」と飲み進め、5番目にいただいたのは「五橋 純米大吟醸」だった。

「五橋」は、飲む機会がけっこうある酒で、当連載では、今回の酒を含め7種類を取り上げている。総じて、やわらかくて上品な酒、という飲み手に安心感を与える酒、という好印象を持っている。さて、今回の酒はどうか。いただいてみる。

 酒蛙「やさしい吟醸香。心地よい」
 M 「旨いね」
 B 「うむ、旨いね」
 SI「旨いな、これ」
 B 「甘みが出ている」
 M 「酸味が出ている」
 酒蛙「3番目に飲んだ『おら酒 雷神 純米大吟醸』や4番目に飲んだ『辰泉 純米吟醸 辰ラベルNo.2 純米吟醸』と途中まで味わいが同じだが、『五橋』は、後口のさばきが上手で品がある。やわらか、ふくよか、甘旨酸っぱい。濃からず薄からず、厚みは中庸。実に美味しい」
 女将さん「舌先にピリッと。そのあと、旨みが広がります」
 T 「価格が高い酒という感じがします」
 女将さん「純米大吟醸ですもん。お高いでしょう」

 蔵のホームページは、この酒を以下のように紹介している。

「甘美な印象の果実香が漂う。ふくらみのある優しい甘みに、なめらかな酸味が加わり、柔らかな旨みを感じる」「蔵人おすすめポイント  地味なラベルデザインこそ、自信の表れ?社内で行う品質協議会では毎回上位に評価されています。味に厳しい製造社員たちが認める味を貴方の舌でお確かめください」

 瓶のラベルの表示は「原材料名 米(山口県産)米こうじ(山口県産米)、精米歩合40%、アルコール分15.5度」にとどまり、使用米の品種名が非開示なのは残念だ。

 しかし、蔵のホームページでは、以下のように開示している。「原材料名 米・米こうじ、酒母・麹 原料米:山田錦 産地:山口県 精米歩合:40%、掛米 原料米:山田錦 産地:山口県、精米歩合:40%、仕込み水 山口県「錦川」伏流軟水、火入れ 瓶燗、アルコール分15~16%、日本酒度+4~+5、酸度1.4~1.5、アミノ酸度1.1~1.2、産地 山口県岩国市、杜氏 大津杜氏 仲間史彦」

 酒名「五橋」の由来について、蔵のホームページは以下のように説明している。

「岩国といえば錦帯橋。錦帯橋は昔から『山は富士、滝は那智、橋は錦帯』とうたわれたほどで、日本三名橋の一つに数えられています。今から約330年程前に架橋された全長200mの木と石による世界に誇れる芸術的建造物です。岩国といえば五橋。『肴魚有酒』の言葉があるように、酒は気候風土の産物です」

 錦帯橋は、5連のアーチからなる橋として知られる。すなわち「五橋」は、5連の橋、すなわち錦帯橋に由来する。

酒蛙

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