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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【161】一人娘 純米超辛口(ひとりむすめ)【茨城】

2010.5.25 15:29
茨城県常総市 山中酒造店
茨城県常総市 山中酒造店

【日本酒研究会月例会 全7回の①】

 日本酒研究会とは名ばかりで、異業種友人同士の飲み会。前月は他県に遠征しての飲み会だったが、今月はいつものM居酒屋で。

 トップバッターは「一人娘」。「なんだ、なんだ」とわたくしが言うと、飲み仲間のKとマスターは「ふふふっ」と意味ありげな笑い。なにやら、企んでいるみたいだ。お楽しみはあとにとっておいて、まず、飲んでみる。

 「おっ、酸があるぞ。キレが良い。でもラベルに書かれているような超辛口でもないよ。若干、熟成感がある」とわたくしが言えは、酒について、かなりの知識と舌を持っているSが「たしかに、うたっているほど辛くはない。古酒っぽいね」と、わたくしとほぼ同じ感想。

 「このお酒は鬼怒川の軟水仕込のため、辛口に仕上げても辛さを感じない柔らかな口あたり。ふくよかな香りと含み香を有しています」とFが言ったため、みんな「お前、なんでそんなこと知っているんだあ???」とびっくり。するとFは「だって、瓶の裏ラベルにそう書いていますよ」。これには一同ずっこけるが、Sは「うん、われわれの感じ方は正しかったんだな」と満足そうだ。

 強い辛口には感じず、やや辛口、といった程度で飲みやすい。すっきりした酒でありながら、ふくよかでやわらかいタッチ。トップバッターとしては、なかなかの適役だ。口がこの酒に慣れ、酒の温度が上がってきたら、辛さがやや強くなった。

 「一人娘なのに、古酒香がするのはどんなもんかなあ」とSが言うと、だれかが「最近の女性は婚期がどんどん遅くなっており、40歳代の一人娘も多いから、時宜を得た酒質なんじゃないの?」と妙なフォローをする。

 こんな感じで、のんびりまったり酒を楽しむ。前月の定例会は県外で開き、メンバーも多かったためずいぶん慌しかった。Kは「このような、まったりした飲み方がいいですね。前回は、瓶の写真も撮れなかったしメモも書けなかった。やっぱり、こういう飲み方ですね」とにっこり。

 わたくしとSは「こいつは、燗にすれば、きっといいに違いない」と言うが、燗を試す時間はなかった。こうしてトップバッターの酒を飲み終えたが、次に登場した酒は、すごい名の酒だった。

酒蛙

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