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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【163】龍神丸 大吟醸 生原酒40(りゅうじんまる)【和歌山】

2010.5.29 0:00
和歌山県有田郡有田川町 高垣酒造
和歌山県有田郡有田川町 高垣酒造

【日本酒研究会月例会 全7回の③】

 「一人娘」「ひとりよがり」と、仰天一人シリーズを飲んだあとは、「龍神丸」。これは、昨年6月、このM居酒屋で開いた日本酒研究会月例会で、店主が二番手に起用、わたくしたちに大好評だった酒。その印象が強烈だったが、とっても小さな蔵ということで、もう二度と飲めない酒なのかなあ、と漠然とおもっていた。それが再びわたくしたちの前に現れるとは。予想もしていなかったため、ヨロコビひとしお、といったところだ。

 さて、飲む。Sが真っ先に反応する。「こりゃ、旨いっ!」。わたくしは、飲む前に瓶の写真を撮らなければならないし、メモをしなければならないし、すぐには飲めないのだ。で、Sの後塵を拝し、わたくしも飲んでみる。「旨いっ」。そうとしか言いようがない。Kも「これは旨い」と続く。

 昨年は龍神丸の純米吟醸を飲んで感激したが、ことしはワンランク上の大吟醸だ。まろやかで、ふくよかで、ジューシーで、フルーティー。甘みもすこしある。大吟醸だが、派手に香らず、適度に香る。酸はあまり感じない。フレッシュ感あり。総じて飲みやすい。さすが龍神丸だ。レベルが高い。

 みんな、思いついた感想を口々に言う。Sは「結局、『これ、旨い』でいいんだよ」と場をまとめる。

 面白いことがあった。わたくしが、「この龍神丸の旨さは、『ふなぐち』(菊水 ふなぐち 一番しぼり 本醸造生原酒のこと)に似ているなあ」と言ったら、Sが悔しがる。どうしたどうした?と聞くと「俺、最初に飲んだときから、ふなぐちに似ていると思ってたんだ。言おうと思っていたんだ。ううう、ぐやじいいいい」とS。わたくしは「言ったもん勝ちさ。へへっ」。どうやら、Sとわたくしは味覚がかなり似ているようだ。

 ところで「龍神丸」という酒名。わたくしは、和歌山県だから、漁船をイメージした酒名なのかな?と勝手に思ってきた。が、違っていた。今回、瓶の裏ラベルを見て、その答えが分かった。ラベルにはこう書かれていた。「酒名の由来:千余年の法灯を護る霊峰高野山と龍神村を結ぶ天空の道、高野龍神スカイライン。道中にある紀州の屋根と呼ばれる護摩壇山を一気に昇天し、大空を飛翔する龍の姿にちなみ、空飛ぶ巨大船『龍神丸』と命名しました」

【備考】
この記事は2010年5月29日に初公開されました。

酒蛙