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文化

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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【584】勲碧 特別純米 原酒 花酵母(くんぺき)【愛知】

2011.9.3 23:22
愛知県江南市 勲碧酒造
愛知県江南市 勲碧酒造

【水無月会月例会 全5回の①】

 不特定少数が毎月1回、Y居酒屋に集い、ああでもない、こうでもない、と勝手なことを言いながら酒を愉しむ水無月会。名も年齢も職業も不詳。分かっているのは性別だけ、という緩さがいい。

 出入り自由、だいいち会員名簿も無し。それでも、なぜか、丸2年以上続いている。この緩さが、参加者に精神的な負担を与えていないのかもしれない。

 ルールはただ1つ。わたくしたちが飲んだことがない酒数種類を、女将が用意すること(酒屋に持って来させること)。

 この日の月例会には9人が集まった。いつもより1-2人多い。このくらいの人数で飲むのもまた楽しい。

 さて、今回は、会長のヨネちゃんもわたくしも、見たことも聞いたこともない酒が登場し、びっくり仰天。ヨネちゃんは「い、いったい、何て読むんだああ???」。それが、この「勲碧 特別純米 原酒 花酵母」。いやはや、わたくしも全然読めなかった。

 「クンペキ~??? 聞いたことねぇなあ。いったいどこの酒なんだあ?」。ヨネちゃんはそう言いながら、瓶のラベルを読む。「愛知県江南市ぃ~~??? 知らねぇなああ。中国かあああ???」とヨネちゃんが言う。ウスバカわたくしは「聞いたことないから、平成の大合併でできた市じゃないのかなあ。どことどこが一緒になったんだろう」とバカ丸出し発言をする。

 ヨネちゃんとわたくしの会話をそばで聞いていた、パソコンオタク・スマホーオタク・検索オタクのMくんが、さっそくスマホーを駆使して検索を開始する。「分かりました。平成の大合併じゃなくって、昭和の大合併でできた市です」。な、な、なんと半世紀以上前にできた市だったのだ。江南市さん、ごめんね。

 さて、いただく。会長のヨネちゃんが一番最初に口をつけ、「けっこう濃いぞ、この酒」と言う。

 酒蛙「とろりとして旨みあり。重量感がある。甘みもあり。辛口には感じないが、余韻の辛みがずっと尾を引く。酸を感じない。まろやかやわらかなタッチのお酒だね」

 ヨネちゃん「酸を感じないわりには、おいしいお酒だ。香りはあまり感じないなあ」

 酒蛙「そうそう。酸は酒の味を引き締めたり、メリハリをつける。だから、酸を上手に使えばおいしくなる。この酒は酸を感じない。しかしおいしい。フシギだね」

 ヨネちゃん「うむ、なかなか面白いね」(「面白い」は、ヨネちゃん独特の好評価表現)

 江南市も酒名もわたくしたちにとってはまったく無名だったが、なかなかのお酒だった。このようなとき、飲み手はことのほかうれしくおもい、そして、市名も酒名もずっと記憶に残るものだ。

 ちなみに、この酒の裏ラベルでは、以下のようにこの酒を紹介している。

 「このお酒は、愛知県産のお米“あいちのかおり”と“桜酵母五条川桜”を用い、木曽川伏流水で醸した純米酒です。果実香豊かで吟醸を思わせる香りと優しい米の味わいと旨味が特長です」

 ふ~む、このお酒は、香りがウリの一つだったのか。が、ヨネちゃんもわたくしも、このお酒に吟醸香はあまり感じなかった。ま、人の味覚は千差万別だから、しょうがないところだ。たまたま、ヨネちゃんとわたくしの舌とこの酒の香りの周波数が一致しなかった、感じなかった、ということだろう。

酒蛙

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