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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【1165】白老 五百万石 純米酒 別注槽場直汲 無ろ過生原酒(はくろう)【愛知】

2013.5.20 18:23
愛知県常滑市 澤田酒造
愛知県常滑市 澤田酒造

【H居酒屋にて 全2回の①】

 例によって例のごとく週末の夕方、近くのH居酒屋へ、歩いて晩酌に。暖簾をくぐったら、店主が「いいのが入りましたよ。『白老』。これはいいっすよ」。いつもは淡々と喜怒哀楽を表に出すことのない店主だが、今回は珍しく意気込んでいる。どれどれ、そんなに良いのか。ならば飲んでやろうではないか。店主を相手にいただいてみる。

 店主「ん? 封開けのときは、もっと酸っぱかったような…」

 酒蛙「わっ、酸っぱい! この酸がいいね。力強い酸だ。旨みがたっぷりある」

 店主「味がしっかりしている」

 酒蛙「コメの風味がムンムンするよ。コメの旨みにあふれている」

 店主「多少甘く感じる」

 酒蛙「うん、甘旨だ。これはいい。余韻に辛みがある」

 店主「濃い。飲んでいると、どんどん重くなる。樽的風味も感じられる」

 酒蛙「濃醇。野趣あふれるお酒だ。しかしキレが良い」

 店主「うん、濃醇だなあ」

 酒蛙「分厚いなあ。『仙禽 山廃純米 木桶仕込袋しぼり 無濾過生原酒 亀の尾 80%精米』(当連載【42】参照)を思い出させる味だ」

 次に、ぬる燗にしていただいてみる。飲む前は、「燗にすればどうなるのか、予想がつかないなあ」(店主)、「酸がドバドバ出てくるのでは?」(酒蛙)などと予想し合う。燗ができるまでの間、期待感もあり、なかなか楽しいひとときだ。さて、燗酒ができた。

 酒蛙「濃いけど、冷酒のときよりも軽快になった」

 店主「酸が後から出てくる感じ」

 酒蛙「キレがずいぶん良くなる」

 店主「冷酒のときの、まとわりつくものが無い。甘みが出てくる」

 酒蛙「うん、甘みが出てくるのは予想つかなかった。甘旨酸酒だ」

 店主「温度がすこし下がると、冷酒の個性がもやもやもやと出てくる」

 酒蛙「ちろりで、45℃に上げてみたら、酸が最初に来たよ。ああ旨いなあ」

 瓶の裏ラベルは、この酒を以下のように紹介している。

「このお酒は、富山県の熱心な生産者から仕入れた五百万石で造った純米酒です。ガス感を残す為、搾り機から出た直後を瓶詰めしました。一年に一度しか詰められないのが残念です」

 裏ラベルによると、使用米は富山県南砺産の五百万石100%、精米歩合は60%。

酒蛙

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