【1186】梅乃宿 季づくり 純米吟醸 しぼりたて 生原酒(うめのやど)【奈良】

【水無月会月例会 全5回の⑤完】
苗字は分かるが名前は不明、職業・年齢にいたってはまったく不明という不特定少数の酒飲み人が月に1回、Y居酒屋に集う水無月会。足掛け5年、毎月欠かさず開いている。今回は10人が集まった。
「清泉 純米吟醸 七代目 生貯蔵酒」「山廃 穀良都」「くどき上手 純米吟醸 酒未来 生詰」「美丈夫 純米大吟醸 しずく媛 舞」と飲み進め、最後5番目にいただいたのは「梅乃宿 季づくり 純米吟醸 しぼりたて 生原酒」だった。「梅乃宿」も安定した酒質で知られており、期待を込めていただいてみる。
男性Aさん「甘いんだけど酸があり、舌の根っこに味が残ります」
男性Sさん「俺、好きだな、この酒。おいしいよ」
女性Nさん「これ好き。あたし大好き」
酒蛙「まさに濃醇。コクがある。甘旨酸っぱい。キレもいい。吟醸香はおだやか。フレッシュにしてジューシー」
このお酒を飲んでいるとき、揚げたての山菜の天麩羅がテーブルに登場した。おおっ、美味そう。みんな、山菜の天麩羅をいただき、「梅乃宿」と合わせる。
酒蛙「おおおっ! 天麩羅と合わせたら、酸が飛躍的に増す。俺の大好きな酸だ。酸っぱくて非常に旨みが増す」
女性Nさん「(指でVサイン)」(天麩羅との相性が文句なくいいという意味)
酒蛙「余韻が、なんとなく古本屋的で個性的な風味。いいなあ、いいなあ」
これまで、冷酒でいただいてみたが、誰かから「常温で飲むと、どうなるんだろう」という声が上がり、温度をすこし上げ、常温(20℃)でいただいてみる。
酒蛙「おっ、味が強くなる。いいね」
男性Aさん「わっ、すごい! 濃い!」
冷酒良し、常温良し、山菜天麩羅と合わせるとなお良し。わたくしたちは、この旨酒を堪能した。
ラベルの肩に書かれている「神宿る清水の里から」というキャッチフレーズがすごい。このようなフレーズをさりげなく、しかし堂々と掲げるなんて、やはり奈良はすごいところだ。
ラベルによると「原材料名 米(国産)・米麹(国産米)、精米歩合60%」とだけ書かれ、使用米の品種が非開示なのは残念だ。