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日本酒津々浦々

日本全国津々浦々のさまざまな日本酒のコラムです。

【1215】大正の鶴 特別純米 朝日 無濾過生原酒(たいしょうのつる)【岡山】

2013.7.4 17:19
岡山県真庭市 落酒造場
岡山県真庭市 落酒造場

 週末の夕方、例によって例の如く、ふらりと近くのH居酒屋へ。夜の一歩手前、夕方という中途半端な時間に居酒屋に行くのが、妙に好きだ。店の冷蔵庫を見ると、初めて見るラベルの酒が鎮座している。それを飲もう。「大正の鶴 特別純米 朝日 無濾過生原酒」。まずは冷酒で。

 店主「酸があるなあ」

 酒蛙「うん、酸が強い。旨みもある。味がけっこう強い。骨太。コメっぽく、麹っぽい風味がある」

 店主「なかなか旨い。強ぇ~なぁ~」

 酒蛙「甘みがあるが、余韻にすこし辛みがあり、それが全体を整えている。とろりとしたタッチのお酒だ」

 店主「思った以上に濃かった」

 酒蛙「温度がすこし上がったら、酸がすこし引っ込んだ」

 ここで、この酒を40℃のぬる燗で飲んでみることにする。このようなタイプの酒は、燗映えするケースが多い。さて、ぬる燗ができた。

 店主「すげぇ~酸っぱい」

 酒蛙「うん、酸が強い。旨みもふくらむ。それにしても酸がずいぶん前面に出てくるね」

 店主「苦みが広がる。上顎に苦みが広がる」

 酒蛙「甘旨酸っぱい。いいね」

 店主「温度が下がると、あっという間に酸が少なくなっていく。好きなお酒だ」

 酒蛙「酸が、温度によって出たり引っ込んだり、で面白いな」

 店主「遊べますね」

 酒蛙「あはは、我々、この酸に遊ばれているんだよ」

 店主「確かに」

 瓶の裏ラベルは、この酒を以下のように紹介している。「岡山産朝日米を使用し蔵元井戸水(中硬水)により引き出されるその味はやさしい果実香とするりとした口当たりで新酒ならではのフレッシュさと旨みが口の中に広がります」

 ラベルでも「原料米:備前朝日100%使用、精米歩合:60%」と情報開示している。う~む、「朝日米」。初めて目にする品種だ。コメの品種が好きなわたくしは、気になってしょうがない。

 ネットで調べてみたら、岡山県庄地区無農薬研究会「山﨑農園」のホームページに、「朝日米」について、詳しく書かれていた。その中から、抜粋し、以下に貼り付ける。

◆由来

 「朝日米といえば岡山」といわれるほど、朝日米は岡山県を代表する米である。

 その歴史は古く明治時代にさかのぼる。朝日は、西日本における良質米の代表品種として、昭和初期に一時代を画した「旭=京都旭」から選抜された晩生種として高い評価を受けている。

 旭は明治41年に京都府乙訓 郡向日町物集女(現在向日市)で山本新次郎氏が「日ノ出」を栽培していた中に変わった二穂を発見し、それを育て日ノ出にちなんで「朝日」と命名した。

 当時すでに「朝日」と呼ぶ品種が京都府の丹後地方に広く栽培されていたので、京都府農業試験場で明治44年に「旭」と改名した。

◆岡山県での朝日米

 朝日米は岡山県・全国的にも美味しい米の代表品種として認められています。古くから東は、「亀の尾」西は「朝日」がわが国の美味しい米の代表とされており、現在の美味しい米の大 部分がこの2品種の血を入れて改良されてきました。コシヒカリ、ササニシキも品種改良のルーツをたどれば亀の尾、朝日に到達します。岡山県ではその「朝日」にこだわって現在も純系淘汰で県奨励品種として岡山ブランドの看板米にし推進 していますが、米事情の厳しい現在も一層の生産拡大が望まれ期待されています。特産のブランド米として自負できる高品質『朝日米』 の生産を目指しています。

酒蛙